小説☆☆

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かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)
友麻碧 Laruha
KADOKAWA/富士見書房 2015-04-12

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 あやかしの棲まう“隠世”にある老舗宿「天神屋」。
 亡き祖父譲りの「あやかしを見る力」を持つ女子大生・葵は、得意の料理で野良あやかしを餌付けていた最中、突然「天神屋」の大旦那である鬼神に攫われてしまう。
 大旦那曰く、祖父が残した借金のかたとして、葵は大旦那に嫁入りしなくてはならないのだという。嫌がる葵は起死回生の策として、「天神屋」で働いて借金を返済すると宣言してしまうのだが……。
 その手にあるのは、料理の腕と負けん気だけ。あやかしお宿を舞台にした、葵の細腕繁盛記!
 なんというか、お料理版『夏目友人帳』みたいな印象の作品だった。しかしいまいち。第一に料理で活躍し始めるのが遅い。キャラ紹介や世界観の説明が終わって立ち位置が定まった次以降の方が料理ものとしては素直に楽しみやすそう。第二に恋愛面の設定が好みに合わない。何をどう言おうと結局のところこれって拉致して借金を理由に強引に迫っているだけだよなあと思えて受けつけなかった。

一華後宮料理帖 (角川ビーンズ文庫)一華後宮料理帖 (角川ビーンズ文庫)
三川 みり 凪 かすみ
KADOKAWA/角川書店 2016-06-30

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『おいしい』――その一言が私の居場所になる。故国で神に捧げる食事を作っていた理美は、大帝国崑国へ貢ぎ物として後宮入りすることに。その際、大切な故郷の味を奪われそうになった所を食学博士の朱西に助けられる。彼の優しさに触れた理美は再会を胸に秘め、嫉妬渦巻く後宮内を持ち前の明るさと料理の腕前で切り抜けていく。しかし突然、皇帝不敬罪で捕らえられてしまって? 「食」を愛する皇女の中華後宮ファンタジー!!
 いまいち。中華お料理ものということで読んでみたけど、思ったよりも料理する場面が出てこなくて残念。むしろ美形キャラに囲まれた乙女ゲー的逆ハー展開がメインだった印象で期待はずれだった。また作中の身分制度の描写があやふやだったり、口調が軽すぎるように感じられたのもマイナス。そりゃ異世界なんだから現実とは身分制度の扱いが違っていてもおかしくないし、そもそも娯楽作品なんだから読み口を軽くするのもわかるけど、もうちょっと堅い方が個人的には好みだわ。

図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)
高田 大介
講談社 2016-04-15

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 なんとか一巻読み終えたが文字がびっしりで、ややこしい内容だったりひたすら地味だったりで、読むのがたいへんだった。今後面白くなりそうな要素も見当たらないではないけど、正直現時点ではそこまで引き込まれるものを感じないな。

アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)
さき 双葉 はづき
KADOKAWA/角川書店 2015-03-31

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才色兼備な大貴族の令嬢メアリ・アルバート。彼女は始業式で前世の記憶を思い出す。この世界は前世でプレイしていた乙女ゲームと同じで、自分は主人公をいじめて最後に没落する悪役令嬢だったことを――となれば、ここは「そんな人生、冗談じゃない!」と没落を回避……しない! 従者のアディ(口が悪い)を巻き込んで没落コースを突き進もうとするけれど、なぜか主人公になつかれて!? 人気沸騰WEB小説、ビーンズ文庫に登場!!
 いまいち。前世の記憶を思い出したといいつつ前世ではどんな人間だったかとか前世と今生の環境の違いについてはまったくといっていいほど触れられないし、前世でプレイしたゲームと同じルートをたどらせる強制力的な力の存在を匂わせるわりには、前世の記憶を思い出す前から悪役令嬢たる主人公の人柄が違っているなど強制力とやらがどの程度のものなのかよくわからないなど、『前世』『乙女ゲー』という用語を頻繁に使うわりにはどうにも中途半端な扱いですっきりしなかった。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…1 (一迅社文庫アイリス)乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…1 (一迅社文庫アイリス)
山口 悟 ひだか なみ
一迅社 2015-08-20

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頭をぶつけて前世の記憶を取り戻したら、公爵令嬢に生まれ変わっていた私。え、待って! ここって前世でプレイした乙女ゲームの世界じゃない? しかも、私、ヒロインの邪魔をする悪役令嬢カタリナなんですけど!? 結末は国外追放か死亡の二択のみ!? 破滅エンドを回避しようと、まずは王子様との円満婚約解消をめざすことにしたけれど……。
悪役令嬢、美形だらけの逆ハーレムルートに突入する!?
恋愛フラグ立てまくりの破滅回避ラブコメディ★
 いまいち。本人の意図とは違ったふうに誤解されて周りからどんどん好かれていくというパターだけど期待したほど楽しめなかった。どの登場人物もすぐに主人公万歳になるチョーロー(チョロいヒーロー)、チョロインばかりなのでキャラの掘り下げが浅く個性が薄い。ストーリー展開もどこかで見たようなパターン以上のものでなく、いかにも流行りのジャンルの二番煎じ、三番煎じの後追い作品的な印象だった。

ドラグーン ~竜騎士への道~ 1 (MFブックス)ドラグーン ~竜騎士への道~ 1 (MFブックス)
わい 屡那
KADOKAWA/メディアファクトリー 2013-09-19

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――この世界では、ドラゴンを駆る騎士を“ドラグーン”と呼んでいた。
少年ルーデルが空を駆ける竜を目撃したその日、わがままで傲慢な“貴族の息子”だった彼の運命は大きく変貌を遂げる。
「何が何でもドラグーンになりたい!」
絶対不可侵の闘志を燃やすルーデルは、周りの揶揄などなんのそのでクルトア学園に入学、様々な困難に立ち向かっていく。そんなルーデルにより運命を変えられた者がいた。転生してこの世界にやって来た、少年アレイストその人である。彼はチート能力を持ち、学園で主人公のような活躍をする運命……のはずだった。主人公“だった”少年と脇役“だった”少年。この二人が紡ぎだす物語は、思いも付かない方向へと加速していく!
夢をあきらめない少年たちによる、学園バトルファンタジー開幕!
 なろうの王道パターンとは逆に主人公が現地産でライバルがチート持ちの転生者というキャラ配置が特徴の作品……と言いたいところだけど、結局のところ主人公が周囲から万歳されてライバルがクズという図式におちいってしまっているので、逆のキャラ配置にしたことの意味が薄いのが残念。それに単純に文章力がいまいち。場面がイメージできないようなわかりづらいものではないけど、正直読んでいてあまり心地良くない文章だった。

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)
あわむら 赤光 卵の黄身
SBクリエイティブ 2016-07-14

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 天下無双――アレクシス大帝、レオナート一世の驍勇は真実そう評される。しかし、後に大陸統一を果たす彼も、若き日には"吸血皇子"の汚名を着せられ、故郷を奪われた、武骨で不器用な青年でしかなかった。
 これは、大反撃の物語である。再起を誓ったレオナートはまさに一騎当千! そして一本気な彼に惹かれて集うは、神とも魔物とも例えられる数多の名将、賢者、才媛、奇才。
 やがて彼らは腐敗した祖国を呑みこむ一大勢力となり、群雄する大国全てと渡り合っていく! 痛快にして本格――多士済々の英雄女傑、武勇と軍略が熱く胸を焦がすファンタジー戦記、堂々開幕!!
 いまいち。『聖剣使いの禁呪詠唱』『無限のリンケージ』の作者の新作戦記ものということでどんなものかと読んでみたけど期待はずれだった。シリアスな戦記ものというには一部(主に軍師役のシェーラの台詞)やたらと軽い調子の台詞があるのが残念。またその軍師役の策もたいしたものには思えなかった。敵も小物ばかりでもの足りない。一巻目なのだからわかりやすく嫌な敵を主人公がぶっとばすという図式のための配役なんだろうけど、せこい小物ばかりが相手だとそれと敵対する主人公の格も落ちてしまう気が。そういったマイナス点を差し引いても、よくあるパターンの戦記ものという印象以上のものではなくて、この作品ならではの魅力が見つからなかった。

小説の神様 (講談社タイガ)小説の神様 (講談社タイガ)
相沢 沙呼
講談社 2016-06-21

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 僕は小説の主人公になり得ない人間だ。学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され売り上げも振るわない……。物語を紡ぐ意味を見失った僕の前に現れた、同い年の人気作家・小余綾詩凪。二人で小説を合作するうち、僕は彼女の秘密に気がつく。彼女の言う“小説の神様”とは? そして合作の行方は? 書くことでしか進めない、不器用な僕たちの先の見えない青春!
 いまいち。正直あまり好みに合わなかった。長々と自虐的な主人公の内面を描写してきたわりには終盤になって急に前向きになり過ぎな気が。そんな前向きになれるような材料ってあったっけ? 自分の感受性がにぶいから見落としているだけかもしれないけど。

 あとこの主人公は傷ついた人間の気持ちをすくいあげるような優しい小説を書きたいようだけど、世の中には人間の悪意や破壊衝動や特殊性癖や単純な娯楽や笑いを描いた小説の需要だってあるわけで。何というかいいことを言っているだけど、ものの見方が狭いように感じてしまうあたり、自分には向いていない作品だったのだろうなと感じた。

人造人間キカイダー The Novel (角川文庫)人造人間キカイダー The Novel (角川文庫)
松岡 圭祐 村枝 賢一
角川書店 2013-07-25

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2014年映画化。石ノ森章太郎の伝説的名作が本格SF冒険小説となり蘇る。震災後の日本、二足歩行ロボット開発に革命的進化をもたらした研究者が姿を消した。時を同じくして、彼の娘である女子大生の周辺にあやしい男たちの影がちらつきだす。赤と青半身ずつという異形のアンドロイドはなぜ誕生したのか。『催眠』『万能鑑定士Qの事件簿』『ミッキーマウスの憂鬱』の松岡圭祐により生まれ変わった、驚異的な面白さを誇る長篇登場。
 いまいち。ヒロイン役のミツコは大学生という年齢のわりには幼すぎる印象だし(親の無償の愛が得られなかったので恋愛面で甘えを許してくれる親代わり的なものを求めてしまうということだけど、それ以外の面でも考え方が幼い気が)、主人公のジロー=キカイダーも基本的に与えられた使命に従って行動しているだけといった印象で(終盤あたりになるとさすがに感情的な面も見せるようになってくるけど本当に最終盤になってからだし)、物語の中核となる主人公とヒロインのどちらにもあまり魅力が感じられなくて期待したほど楽しめなかった。

棺の魔王 (コフィン・ディファイラー)1 (ヒーロー文庫)棺の魔王 (コフィン・ディファイラー)1 (ヒーロー文庫)
真島 文吉 とよた 瑣織
主婦の友社 2016-03-30

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灰色の雲と大草原に彩られた王国コフィン。棺(ひつぎ)の名のついたかの地には天を舞う青い竜が棲み、その魔力で雲を呼び、太陽を隠していた。生涯を青空を知らずに過ごす人々は、しかしそれを不幸なこととは考えず、涼しい気候と優しい風、自分達を見守る竜を愛し、崇拝していた。そんなコフィンに、ある日『神』と呼ばれる赤い竜をともなった軍勢が侵攻して来る。侵攻国の名は帝国スノーバ。再生を意味する国名を掲げた彼らはコフィン人達を野蛮人と呼び、一切容赦しなかった。コフィンの最後の王族、王女ルキナは国を守るための戦後交渉に挑む。スノーバ軍の頂点に立つ若き将軍が武装解除したコフィンに対して下した選択は――――。
 いまいち。途中からとばし読み。ヘイトのたまる展開が長くて心が折れた。敵が胸糞悪いヤツらというだけならまだしも、侵略された被害者側の姫君も、考えが甘いわ、ぎゃんぎゃん文句を言うだけだわ、たいした覚悟もないわで全然魅力が感じられなくてげんなり。もっとも作中でそのへんの姫様の上に立つ者としての資質の欠けていることをはっきりと指摘される展開があったのは良かった。そんなふうに指摘され、反省したわりには、その後も成長はなかったわけだが。敵もなんというか都合よく便利な力を手に入れて調子に乗っている三下といった感じで、打倒すべき強大な敵とは思えなくてしらけた。

スチームオペラ (蒸気都市探偵譚) (創元推理文庫)スチームオペラ (蒸気都市探偵譚) (創元推理文庫)
芦辺 拓
東京創元社 2016-04-28

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蒸気機関を主な動力源とする大都会に暮らす少女エマは、空中船《極光号》の船長である父を迎えるため港への道を急いでいた。船内の一室で、ガラス張りの“繭”に封じられた少年を発見し、解放してしまったエマは、彼と共に、その場に居合わせた名探偵ムーリエに弟子入りして都市で頻発する不可能犯罪を調べることになり……。夢溢れる空想科学世界を舞台に贈る傑作本格ミステリ!
 いまいち。あまり面白くなかった。豊かな想像力で描かれるスチームパンク的世界観は良かったのだけど、そこで展開される物語が粗雑でがっかり。ミステリとしてはろくに証拠を集めも他の可能性の検討もせず探偵が自説を披露するだけ、ガール・ミーツ・ボーイの冒険ものとしてはエマは年齢のわりには幼すぎる印象で、ユージンは何を考えているのかよくわからなくてどちらも魅力が感じられず。あと一人称視点の作品のわりには場面の切りかえがわかりづらく、「え、今どういう状況?」となった箇所がいくつかあった。

異世界でも鍵屋さん異世界でも鍵屋さん
黒六 猫鍋 蒼
宝島社 2015-09-07

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誰もが一度は触れたことがある「鍵」。ファンタジーな異世界でも、ダンジョンに潜れば扉が施錠されているし、宝箱にだって鍵が掛かっている。そんな異世界でダンジョンの探索や斥候を生業にしている盗賊ギルド・メルディアは、新しい鍵師を探していた。彼らが別世界に渡ってまで見つけたのが、日本でフリー鍵屋を営む紀伊甚六――通称ロックだった。異世界でも仕事を請け負うことになったロックは、自らの知識と技術を駆使して、異世界の鍵開けに挑む!
 いまいち。途中からとばし読み。鍵屋のお仕事ものとして期待して読んでみたのだけど、思ったほどうんちくが語られていなくて期待はずれ。もちろんまったく鍵ネタに触れられていないわけではないけど、鍵の構造について文章で説明されても面白くないな。このへんはイラストを入れるなどして補った方が良かったのでは。またキャラクターもヒロインがチョロインばかりで薄っぺらく魅力が感じられなかった。主人公も古風で職人気質かと思えばいかにもラノベ主人公的な軽い言動があったりでイメージが一貫しなくて落ち着かなかった。