クイックセーブ&ロード

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クイックセーブ&ロード (ガガガ文庫 あ 5-1)クイックセーブ&ロード (ガガガ文庫 あ 5-1)
鮎川 歩 (著), 染谷 (イラスト)
小学館 2009-08-18

by G-Tools

榊君にとって、今は何度目の今日なのですか?

頭の中で強く「現状をセーブしたい」と思うだけでいい。脳に針を突き刺したような感覚が走れば「セーブ」は成功。あとは死ねば人生が「リセット」され、「セーブ」した過去まで巻き戻される。そしてまた僕は屋上から飛び降りた――覚悟もなく、遺書も書かずに。「さようなら、サカキキヨト」……その時、向かいのビルに動くものが見えた。闇の中を、自分と同じく落下してゆく少女の姿。地面との衝突寸前、彼女がふと、こちらに視線を向けた――その顔を見て僕は驚く。なぜならそれは、まぎれもなく“あいつ”の顔だったからだ。クールな筆致の推理ロマン傑作! 第3回ライトノベル大賞優秀賞受賞作。
 まあまあ良く出来ているとは思うものの、「ループして事件を解決する」というただそれだけで、それ以上でもそれ以下でもない印象だった。出来れば、キャラ萌えなり、ラブ寄せなり、あっと驚く冴えた解決方法なり、もうひと味プラスアルファ要素がほしかったところ。

(以下ネタバレ)














(ネタバレ開始)

 作中で主人公が自覚している通り、主人公がマヌケ過ぎて興ざめだった。せっかくループしてやり直すことができるのに、まして一度は人生を最初からやり直しているぐらいなのに、何故もっと情報を集めて、よく考えて、対策を練って、上手くやれないのかと。

 そりゃまだ中学生なんだし、当事者の立場にしてみれば自分の知り合いが目の前で死んでしまったらあまりのつらさに安易とはいえその状況から逃げ出してやり直したくなるだろうし、人生をやり直したときだって記憶をなくしてしまったのだからやむをえない面もあるし、そう上手くはいかないものなのだと理屈ではわかるのだけど、読者の立場からしてみるともどかしくてしかたないというか。

 それに主人公が何度もやり直しのために切り捨ててきた世界はどうなったのかと思うと、やはり人生ってのは一度しかないから大切なんだよなあと思えてしまった。特に第三章のお兄さんのことを教えてくれた先輩の想いはどこにいってしまったのかと考えると複雑になる。

 まあ、こんなこと言い出すぐらいならそもそも最初からループものなんて読むなよという話になるわけだが(苦笑) それにいくらループできても何でもかんでも上手くいくわけではなく、しっかり失ったものがあり、傷は残ったままという終わり方はけっこう好印象だったのだけど。

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