
新しい年が始まってまだ10日もたっていないのに、いきなり今年一番の最高傑作かもしれない作品が出てしまった(まあ正確には昨年末ごろに出された作品なんだけど)。
ライダー・ウェイバー組は最後まで輝いていました。まぎれもなくこのZeroの主役を務めた一組のうちのひとつ。ある意味、ウェイバーはこの悲惨極まりない第四次の希少な勝利者だよなあ。このウェイバーが年月を経てああいう人になるのかと思うとまた感慨深い。
ギル・綺礼組は黒い意味で輝いていました。ギルはその強烈な個性ゆえ扱いがたい登場人物だっただろうに、見事にその個性を損なうことなく魅力的に描けていたかと。特にこの最終巻のギルは王の風格があり過ぎでめっちゃカッコ良かった。綺礼さんは長い苦悩を解脱してついに覚醒。ああ、1巻のころはあんなに苦悩していたのに、すっかりS属性に目覚めてしまって。綺礼の苦悩と悟りを描いたという意味でZeroは彼の物語でもありました。
バーサーカー・雁夜組。バーサーカーがまさかあの英雄だったとは。アーサー王が出てきて聖杯を求めるという物語で、あの英雄が出てこないのはもったいないと思っていたけど、これはわからなかったな。そしてそのマスターだった雁夜は当初から予想されていたとはいえ、どこまでも空回りであわれ過ぎる。まあ、その最期は彼にとっては幸せな最期だったのかもしれないが。
最後にセイバー・切嗣組はどこまでも絶望まみれでした。最後の展開がとことんまでセイバーをどん底に突き落とす流れに仕組まれていて鬼。ボロボロになるまで打ちのめされて、それでも残った最後の最後のかすかな望みをこっぱ微塵に粉砕されるような流れだったからなあ。五次の時の聖杯戦争における想いはどんなものだったのか、もはや想像もつかん。セイバーより一足先に「聖杯」の真相にたどり着いた切嗣もまた、その絶望の深さはセイバーと変わらないほどのものなわけで。そりゃあ最後に志郎を見つけ出した時には救われた気分にもなるよなと。最後の瞬間を除いて救いようのない切嗣の人生は、stay nightの某正義の味方嫌いのあの人の人生もこんな感じだったのかなと思えてなかなか興味深かった。
全4巻、つじつまを合わせるのは至難の業であっただろうに見事にそれを成し遂げ、Fateの世界を損なうことなく描き出してくれていて楽しませていただきました。お疲れ様でした。
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