天久鷹央の推理カルテ

ここでは、「天久鷹央の推理カルテ」 に関する記事を紹介しています。

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫)天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫)
知念 実希人
新潮社 2014-09-27

by G-Tools

お前の病気、私が診断してやろう。

統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。河童に会った、と語る少年。人魂を見た、と怯える看護師。突然赤ちゃんを身籠った、と叫ぶ女子高生。だが、そんな摩訶不思議な“事件”には思いもよらぬ“病”が隠されていた……? 頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が解き明かす新感覚メディカル・ミステリー。
 いまいち。変人だけど優秀な探偵役の女性と助手役であり語り手となる「僕」が一人称の男性という、いかにも最近はやりのお仕事ミステリのフォーマット通りの作品といった感じ。ミステリとしては探偵役が地道に証拠を集めて謎を解くというより医療知識によってすぐに真相を見抜いてしまうことが多くミステリ要素は弱めかと。まあ、あまり深みはないけど安定して楽しめる作品といったところ……だと途中までは思っていたんどけど、最後の四話目がいろいろ印象悪くて評価下落。

(以下ネタバレ)











(ネタバレ開始)

 まず第一に訴訟を取り下げさせて統括診断部の縮小を回避するということを強く意識するあまり、患者の症状を解明して助けるというのが二の次みたいになっていたのが印象悪かった。やはり医者だというなら患者の治療を第一に考えてほしい(そりゃ医者だって一人の人間なんだから自分の都合も大事というのはわかるけどね)。

 第二に統括診断部縮小の危機というけど、統括診断部が必要なのは人間関係の構築に大きな問題を持つ鷹央だけで、いってしまえば統括診断部という存在は元・医院長、現・理事長の娘という立場を利用したわがままみたいなものでしかないともいえるわけで、そう考えると主人公ペアの危機感に共感できなかった。

 第三に状況証拠を考えれば犯人は一発でわかるだろうにあそこまで追いつめられないと気づかないってどうなのよという気が。犯人がわかれば製品としてのジュースに問題があるのでなく、何か混入しているのではないかということもすぐに気づけただろうに。

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://lowo.blog22.fc2.com/tb.php/3670-2e267367
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック