個人的な注目作品を紹介したり、たまに感想を書いたり
緋色のルシフェラーゼ 2 (2) (富士見ファンタジア文庫 183-2)
 創世期、天使と悪魔が戦っていた時代のツンデレの起源を解き明かす壮大な物語。ツンデレの始まりにはこんな事情が!




 ……という冗談は置いといて(いや、いちおうちゃんと本編に関連しているのだけどさ)、魔王の生まれ変わりである少女が、指輪と隣の家の年下の美少年の身柄をめぐって他の魔王やら悪魔やら天使やらと戦う話。年下の少年のことで一喜一憂する主人公のおバカなところが面白いのが見どころ。今回は着ぐるみみたいな姿の敵も出てきてややコメディ寄りかな。
(以下ネタバレ)










(ネタバレ開始)
 繭子さんはやはり生きていて一安心。しかも人形サイズで可愛いなあ。それでいてやる時は容赦なくライバルを抹殺することを決断する冷酷なところもあるのが素敵。

 今回登場のアズラーエルもしっかり生き残っていて一安心。こいつもいいキャラだったしなあ。ツンデレのはじまりって(笑) でもたしかに上司に恵まれないキャラだ。今回だってライバルを助けてしまうようなお人好しのいずもに容赦なく攻撃されているし。元・参謀なのに気の毒な……

 この作品ってギャグっぽい描写だけど、やっていることはけっこうエグイよなあ。世のため人のためなんて大義名分はなくて戦う理由はとにかく己の目的のため、私利私欲エゴむき出し、犠牲者もしっかり出ているし(いくら最終的に指輪の力で修復できるとはいえ……)、いずももあくまで基本的には自分の「愛欲」最優先なわけだし。でもそのへんがいかにも悪魔らしいと思えるし、下手に臭い大義名分を掲げられるよりも気に入っているのだけど。

 六番目の魔王はせっかく登場したけど、まだ覚醒していなくてどんな能力を持っているのか結局わからずじまいか。覚醒したらどうなるのか気になるところ。戦力的にもそうだけど、性格的にも。「強欲」というぐらいだからもっとがつがつしたタイプかと思っていたら、前世の様子からしてむしろ自分のいま持っているものを失いたくない保守的なタイプの強欲のようだけど。

 1巻が面白かったので今回も読んでみることにしたのだけど、やっぱおもしれーわ、この作品。1巻はまぐれ当たりじゃなかったか。1巻が出たのが11月、2巻が出たのが今年の2月。単純に考えると次は5月か6月ぐらい? そう都合よくいくとは限らないだろうけど、3巻も、いずれは出るであろう短編集も楽しみ。
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