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シャーロック・ホームズ対伊藤博文 (講談社文庫)シャーロック・ホームズ対伊藤博文 (講談社文庫)
松岡 圭祐
講談社 2017-06-15

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シャーロック・ホームズが現実の歴史に溶けこんだ。いかに彼は目撃者のいないライヘンバッハの滝で、モリアーティ教授に対する正当防衛を立証し、社会復帰しえたのか。日本で実際に起きた大津事件の謎に挑み、伊藤博文と逢着する。聖典のあらゆる矛盾が解消され論証される、二十世紀以来最高のホームズ物語。
 まあまあ。意図せずとはいえモリアーティを死なせてしまったことの是非に思い悩む様子が描かれていたり、マイクロフトとの兄弟関係を掘り下げたり、史実の大事件を上手く物語にからめていたりと面白かった。ただ、犯人が企みをべらべらと得意げに話す場面などもあったのは興ざめだった。あと伊藤博文についてはさすがに名前ぐらいは知っていたもののどういう人物かくわしくは知らなかったけど、とりあえず女性関係に大いに問題ありな人物だったのはよくわかった。