個人的な注目作品を紹介したり、たまに感想を書いたり

緋色の玉座 (角川スニーカー文庫)緋色の玉座 (角川スニーカー文庫)
高橋 祐一 岩本 ゼロゴ
KADOKAWA 2017-05-01

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かつての栄光を失い、虚栄と退廃に堕ちた6世紀の東ローマ帝国。国の危機を憂う生真面目な騎士ベリスが出会ったのは、世の全てに退屈する型破りな書記官プロックスだった。正反対な性格ながらも互いの才覚を認め合う二人は、東より迫るペルシャ軍との最前線アルメニアへ。敗色濃厚な戦況下、プロックスの奇策が、若きペルシャの雄ホスローを迎え撃つ! 帝国復興のため激動の戦場を駆け抜けた、稀代の名将と天才軍師の戦記物語。
 まあまあ。ライトノベルで戦記ものはさほどめずらしくないけど、ここまで史実をベースにした作品はめずらしい気が。そのおかげで、地理、社会制度、軍事組織、風習といった世界観に非常に厚みがあって読みごたえがあって良かった。主要登場人物の中に何人か美少女、美女もいたり、魔剣や魔術といったほんのりファンタジー要素も入っていたりと(あくまでほんのり程度で)、ライトノベルらしい作風に上手く落とし込んでいるのも好印象。

 ただ、まだ一巻目だからか今回は顔見せ編といった感じで、戦いで大活躍! というには少々地味かなと。また地名や登場人物の名前が少々おぼえにくかった。作者の納得のいく結末まで書ければいいけど、この手の作品は地味に埋もれてしまうことも少なくないのでどこまで続けられるか心配。