個人的な注目作品を紹介したり、たまに感想を書いたり
黒鋼の魔紋修復士1 (ファミ通文庫)黒鋼の魔紋修復士1 (ファミ通文庫)
嬉野秋彦 ミユキルリア
エンターブレイン 2012-03-30

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“神聖同盟”に12人しかいない、憧れの“神巫”に任命された少女ヴァレリア。しかしその美しい肌に刻まれた“魔紋”を委ねる紋章官は、よりにもよって男、かつ超性格の悪い少年ディミタールだった。純潔の肌を男にさらす乙女心と、各々の立場から対立してしまう二人だが、そんな彼らに初仕事となる任務が与えられる。それが“贖いの主”たる神、レドゥントラを巡る壮絶な争いへ続くとも知らず……。妖艶な“紋章魔法”が世界を彩るファンタジーアクション!
 良くも悪くもいつものこの作者らしい作品といった感じ。上から目線な毒舌少年とか、世間知らずで少々ワガママ気味な小娘とか、魔法といえばまず身体能力アップだとか、火やら風やらをぶっぱなすのが基本だったりとか、中盤でちょろっとピンチになるけどあっさり逆転勝利な展開とか。魔法を使うために神巫は露出気味な格好でなければならず、有事の際にはパートナーはその肌に触れて魔紋を修復しなければならないという設定なのに、肝心のその場面ではあまり色っぽくなく、むしろ痛そうな印象が強くてあまりサービス要素になっていないという中途半端さもいかにもこの作者らしい。

 作者的には今回の主人公コンビは『戦争妖精』の伊織とルテティアに近いそうだけど、こちらとしてはやはり『ホルス』のイメージに近いかな。ファンタジーものだし、全身鎧小娘とかも出てくるし。“魔”の設定などは長期シリーズを予定してのものなのかなと思うのだけど、今回のシリーズはどれぐらい続くかね。あと、やたらと語尾に「〜し」とつけることが多いヴァレリアの口調が少々鬱陶しかった。

放課後プレイR (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション 127-4)放課後プレイR (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション 127-4)
黒咲 練導
アスキー・メディアワークス 2012-03-27

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 TRPGあるあるネタが面白かった。きっついバランスでもプレイヤーのリアルラックでバランスがとれてわりとなんとかなったりとか、プレイ終了後にGMがプレイを振り返っていろいろ失敗点を反省してへこんだりとか。いつものいちゃいちゃエロは今回は控え目ですな。いちおうちょっといちゃついている場面もあるけど。エロは全身粘液まみれとかがあるぐらいか。あまり濃い描写じゃないが。

 TRPGというマイナーな題材がメインだし、いつものようないちゃいちゃエロを期待して読むと期待はずれになるかも。今回はあくまでTRPGものと言うことを踏まえて読むこと推奨。個人的には最初からそういう内容とわかって手を出したのでまあまあ楽しめた。

 最後になんだかよくわからないエピソードが収録されていたけど、あたらしいTRPGの始まりで次に続くのか、それともまったく関係なしになんとなくゲームっぽい状況を描いただけなのか、どっちだろう。

PandoraHearts(17) (Gファンタジーコミックス)PandoraHearts(17) (Gファンタジーコミックス)
望月 淳
スクウェア・エニックス 2012-03-27

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 まさしく「え?」というしかない展開。作者がおまけ漫画を入れられなかったというのも無理はない。しかしそれでもあえて入れてこの衝撃をぶち壊しにしてほしかった気もする。まあそのへんは読後カバー下を見ればいいか。

ウルトラマン妹 (スマッシュ文庫)ウルトラマン妹 (スマッシュ文庫)
小林 雄次 円谷プロダクション
PHP研究所 2012-03-16

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円谷プロ監修で贈る、美少女ウルトラ戦士の物語。
兄想いだった妹・月島あかりが、怪獣に襲われて瀕死の重傷!? ……と思ったら、ウルトラマンと一心同体になって大復活! 中学2年でいきなりウルトラ戦士となったあかりは、地球侵略をたくらむ凶悪な宇宙人の魔の手から、みんなの地球を守るために奮闘する。しかし、一体化したウルトラマン・ジャンヌの能力にも問題があり、絶対絶命の大ピンチに! そんなとき、救いの手を差しのべてくれたのは、あの宇宙警備隊の隊長の……。
 登場人物に魅力が感じられなくていまいちだった。他力本願でしょっちゅう「助けてくれウルトラマン」といっていたり、ときどき上から目線な兄の翔太にも、ろくに話を聞かずマイペースというか自分勝手な妹のあかりとジャンヌにも好感が持てなかった。

 それにこの作品、「ウルトラマン」である必然性はあったのだろうか。「ウルトラマン」だからこそギャグになるというのはわかるのだが、言ってしまえばそれだけで、あとはちょっと設定をいじればべつに「ウルトラマン」でなくても成立するストーリーな気が。美少女ウルトラマンもコメディ路線もありだと思うけど、やるなら「ウルトラマン」だからこそのストーリーにしてほしかったな。

4592145062新 職業・殺し屋。 斬 ZAN 1 (ジェッツコミックス)
西川 秀明
白泉社 2012-03-29

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 連載再開ということで読んでみた。今度の敵は蜘蛛の過去と関わりがあるらしいということで、再開後一発目のエピソードにふさわしい続きが気になる内容……といいたいところだけど、だいたいのオチが予想できてしまうなぁ。それに今回の舞台は旅先ということで蜘蛛も蟷螂もいつもの武器を持っていなくて全力を出し切れない状態だし、特に蜘蛛の方は過去に関わる相手ということで腰が引け気味なのも不完全燃焼な印象ですっきりしなかった。次巻ではいつもの全力の姿を見せてほしい。

ゴールデンタイム 1 (電撃コミックス)ゴールデンタイム 1 (電撃コミックス)
竹宮 ゆゆこ 梅ちゃづけ
アスキー・メディアワークス 2012-03-27

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 原作未読。原作が発売される前に一巻のあらすじを読んだときは、ちょろっと設定を変えただけでほとんど『とらドラ!』そのままだなどと思ったものだが、漫画化版とはいえこうして読んでみるとずいぶん印象が違っててびっくり。とりあえずこの一巻で一つのトラブルを突破したもものの、まだまだ始まったばかりでどういう方向に話が進むのかはわからないが、まあまあ面白かった。続きも読んでみたいけど、漫画版だと続きは当分先のことになるだろうし原作を読むべきか。アニメ化されて放映中だったら良かったのにな。そしたら週一の楽しみにできただろうに。この作品もいずれはアニメ化されるのだろうけど、それこそまだまだ先の話だろうしなぁ。

棺姫のチャイカ (1) (カドカワコミックスAエース)棺姫のチャイカ (1) (カドカワコミックスAエース)
茶菓山 しん太 榊 一郎
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-19

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「働いたら負け」トールは妹アカリに呟く。
平和な世界がトールに与えたのは絶望の日々。
そんなある日トールは巨大な棺を背負った少女チャイカと出会う。
その出会いは、失われたトールの生き方変えるのだった…。

 原作未読。独自の世界観を構築しようとはしているのだけど、銃で魔法をぶっ放すのも自己催眠みたいな鉄血転化とやらも他で見たことがあって、独自性を出し切れずに滑ってしまっている印象。まあ全く今までに見たことも聞いたこともないようなアイデアなんてものはそうそう出てこないだろうし、べつに既知のアイデアが使われていてもそこをどう味付けするか次第でオリジナリティは出せるのだろうけど、残念ながらストーリーにもキャラにも他にこれといって魅力を感じるような部分が見当たらず微妙だった。

シスプラス(1) (ビッグガンガンコミックス)シスプラス(1) (ビッグガンガンコミックス)
勇人
スクウェア・エニックス 2012-02-25

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 絵は可愛くて良かったのだけど、ストーリーはゆるくてもの足りなかった。もっともそのおかげで気楽に読めるので一長一短か。

その男、魔法使い”A” 1 (ファミ通文庫)その男、魔法使い”A” 1 (ファミ通文庫)
榊 一郎 藤城 陽
エンターブレイン 2011-11-30

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一九九九年、アメリカ合衆国・国防総省――俗称〈ペンタゴン〉は、かつてない脅威に晒されていた。世界最強の米海軍がなす術なく蹂躙されていく様を見せ付けられているのだ。しかも相手は、魔法を操り、強大な僕たちを従えるたった一人の男――魔法使い“A”! まさに予言にある『恐怖の大王』のごとく破壊を撒き散らしながら米国本土を目指し進攻する彼の目的は――!? 世界最強国家に挑む、ある魔法使いの戦いを描く、ハイブリッド魔導戦記開幕!
 微妙だった。漫画的な異能力VSリアルな大規模軍事力という構図を期待して読んでみたら、第二章にして早くも魔法使いVS超能力者(+敵側の魔法使い)という超常能力VS超常能力の構図になってしまってがっかり。いちおう後半で軍隊も活躍しているけど、本質的にはあくまで異能力同士の戦いが勝敗の行方を決めているしなぁ。

 また物語のドラマ性というのは登場人物の葛藤やその克服などといった感情の揺れから生まれるものだと思うのだけど、この一巻だけだと魔法使いはアメリカに攻め込んできました、アメリカ軍は防衛しましたというだけで登場人物の内面があまり見えてこないし、ドラマ性が弱く感じられてもの足りなかった。アメリカ情報武官のクラリッサと魔法使い“A”の関わりは今後ドラマを生じさせそうな部分ではあるけど、そのへんもこの一巻だけではやはり弱い印象だし。

境界線上のホライゾン 1 (電撃コミックス)境界線上のホライゾン 1 (電撃コミックス)
川上 稔 武中 英雄
アスキー・メディアワークス 2012-03-27

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 絵は最初はがっかりな印象だったけど読んでいるうちに慣れた。でも、やはり微妙。内容の方は情報量が多くてメディアミックスには向いていない原作のわりには、思ったよりもがんばって漫画化しているかと。単に自分が細かい部分をおぼえていなくて不足分に気づいていないだけかもしれないが。それと、アニメで見たり原作で読んだりしているからこんな流れだったな〜と普通に読めたけど、初見のひとにはやはりどんな作品なのかわかりづらいだろうなぁ。

万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)
松岡 圭祐
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-12-25

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純金が無価値の合金に変わってしまう<逆錬金術>の謎を追って、凛田莉子は有名ファッション誌のカリスマ女編集長に接近する。小説の盗作騒ぎから5億円のペンダント紛失まで、数々の事件を解決に導いた莉子の行く手に、最大の謎が出現した。沖縄・波照間島で育った無垢で天真爛漫な少女が知性を身に付け、いまやマルサにも解き明かせない秘密の真相解明に挑む。書き下ろし「Qシリーズ」第7弾!
 あらすじからすると逆錬金術の謎が今回のメインのように思えるけど、どちらかというと5億円のペンダント紛失事件の方がメインだった印象で、逆錬金術の謎の解決はあっさりだったのが拍子抜けだった。

マツリカ・マジョルカマツリカ・マジョルカ
相沢 沙呼
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-01

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 柴山祐希。学校に居場所を見つけられず、友だちもなく、冴えない学園生活をやり過ごす高校1年生。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変した。
「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされる憤りと、クールな色香に昂る男子的モヤモヤ感との狭間で揺れながら、学園の謎を解明するために奔走する祐希。
 そうして彼の中で何かが変わり始めたとき、自らの秘密も明らかになる出来事が起こり??
 なんというむっつりすけべ小説。作中にサービスシーンが出てくる小説は他にも見かけるが、ここまで「むっつりすけべ」という表現がぴったりな作品はめずらしいかと。語り部の主人公がやたらと他人との接触を怖がって避けようとするのに、妄想は人並みか人一倍で、しかも一人称だからその妄想っぷりがただ漏れなので強く印象に残る(笑)

 いちおうジャンルとしてはミステリになるようだけど、ミステリとしては謎解きが弱過ぎてもの足りないな。この作者の他の作品の『午前零時のサンドリヨン』もそれほど凝った謎解きものではなかったけど、それでもまだしもあっちの方が凝っているというぐらいだし。でも、傷つきやすい主人公とミステリアス美少女とのやりとりで十分楽しめた。続きがありそうな終わり方だったし、続編が出れば読んでみたい。

(以下ネタバレ)

のうりん 3 (GA文庫)のうりん 3 (GA文庫)
白鳥 士郎 切符
ソフトバンククリエイティブ 2012-03-16

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 どもどもー☆ でへへ〜、とうとう先生が表紙になっちゃったよー?
 ここ『のうりん』は、岐阜県にある農業高校。普通科にはない楽しい学科がい〜〜っぱい♪
 その中でも、私、ベッキー先生が担任をしてる2年A組は毎日が大騒動!
 男子生徒が先生を巡ってケンカしたり、調理実習では男子生徒が料理より先生を食べたがったり……ダメよみんな! ケンカはダメ!!
 そんなある日、素敵な男性が先生を訪ねて来たの。も、もしかしてこの人は……過真鳥くん、先生のこと「お母さん」って呼んで!!
 四十歳が表紙を飾る掟破りの農業高校ラブコメ第3弾! 悲しみを肥やしに変えて――立てよ! 農民!!
 今回はいつもに増して外では見れないようなイラストが多かった気がする。というか、何度か外でそういうページを開いてしまって焦った。あと今までは巻の最後の方のエピソードはシリアスというのがお約束だったけど、今回は内容が内容だから半分シリアス、半分パロディのような印象だった。もちろんそれでつまらなかったというわけではなく、むしろとってつけたようにシリアスするよりもこれぐらいのバランスの方が個人的には好み。次巻にも期待。

東京喰種トーキョーグール 2 (ヤングジャンプコミックス)東京喰種トーキョーグール 2 (ヤングジャンプコミックス)
石田 スイ
集英社 2012-03-19

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 喰種を追い詰める喰種捜査官が出てきたわけだけど、喰種と人間の身体能力の違いがどの程度のものなのかよくわからなくなってきた。てっきり喰種の方が圧倒的に上でどうあっても対抗できないぐらいかと思っていたのだけど、きっちり戦闘訓練を受けた人間ならどうにか対抗できるぐらいなのかね? ひょっとしたら喰種捜査官は身体に重い負担を与える薬などでドーピングしているとか、そんな設定があるのかもしれないが。それと武器にしてもどういう設定になっているのだろう? 喰種の身体には並の刃物だと通じないはずだし、銃器類を使わないのは何故という疑問も。

魔法少女リリカルなのはViVid (6) (カドカワコミックスAエース)魔法少女リリカルなのはViVid (6) (カドカワコミックスAエース)
藤真 拓哉 都築 真紀
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-22

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 ようやくヴィヴィオの出番……なんだけど、試合が始まったばかりで本格的にぶつかり合うのは次巻に持ち越しといった感じ。今回はコロナvsアインハルト戦がメインですな。このふたりの試合ががっつり描かれていて読みごたえがあった。このふたりの試合に尺を割き過ぎたのか、シャンテvsヴィクトーリア戦はこの作品にしてはめずらしくあっさりな決着だったが。

Fate/kaleid liner プリズマ)しろほし)イリヤ ツヴァイ! (5) (カドカワコミックスAエース)Fate/kaleid liner プリズマ)しろほし)イリヤ ツヴァイ! (5) (カドカワコミックスAエース)
ひろやま ひろし TYPE−MOON
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-23

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 ハデな展開はいいのだけど、どうもこの作品はクライマックスになると大味になりがちな気が。パンツじゃないから恥ずかしくないもん状態な華憐先生マジ素敵。

(以下ネタバレ)

エクゾスカル零 1 (チャンピオンREDコミックス)エクゾスカル零 1 (チャンピオンREDコミックス)
山口 貴由
秋田書店 2011-08-19

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 絵の迫力はすごいのだけどストーリーの進み具合が遅いですな。それと格闘戦も悪くないけど、せっかくハデな鎧を身につけているのだから、もっとあれこれ鎧のギミックを見せてほしかった。そういった不満点はありつつも全体的にはまあまあ楽しめたので次も読んでみるつもり。

猟犬 特殊犯捜査・呉内冴絵 (講談社文庫)猟犬 特殊犯捜査・呉内冴絵 (講談社文庫)
深見 真
講談社 2012-03-15

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高校時代、同級生にレイプ未遂された冴絵は薬指を失った。義指となってピアニストの夢は絶たれたが、代わりに冴絵は警視庁捜査一課の警部補となった。肉体は鍛え上げられ、闘う術としての冷静さを備えた。埼玉と渋谷で勃発した連続篭城銃乱射事件。人間の悪意に近づく冴絵の心は、深い海の静寂に満ちていた。
 良くも悪くもいつものこの作者らしい作品。というか、これ読んでいて気づいたのだけど、女主人公の時の方が男主人公の時よりも自重していない気がする。ここ最近はあまり見かけなかった腹筋好き属性やら、ちょろっとだけど猫に関する要素も出てきているのがいかにもらしいというか。これだけ自分の好きなものを詰め込みまくっておきながらしっかりと一本の作品としてまとめあげているあたりがさすがだと思うものの、あまりにクセが強過ぎて少々ついていきづらいものを感じ、でも読んでしまうあたりも実にいつも通りだった。

フェイト/エクストラ (2) (カドカワコミックスAエース)フェイト/エクストラ (2) (カドカワコミックスAエース)
ろび〜な TYPE−MOON/マーベラスAQL
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-22

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 対戦相手がそれぞれドラマを背負っているのは読みごたえがあって悪くないのだけど、根本的に絵が力不足なのがもったいない。ストーリーにしてもまあまあ無難といったぐらいで、絵の力不足を補えるほど突出したものではないし。

無邪気の楽園 1 (ジェッツコミックス)無邪気の楽園 1 (ジェッツコミックス)
雨蘭
白泉社 2012-02-29

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 安西先生……こんなふうに人生をやり直したいです……。いやまあ、この主人公はいくら子ども時代だからといってラッキースケベに遭遇し過ぎだと思うが。それにタイムスリップ設定とはあまり関係なく、最初から本命の子とフラグが立っているのが少々面白味に欠ける印象。まあタイムスリップ前の同窓会のやりとりでもけっこう好意的な態度だったし、どうやら子どものころはクラス内のムードメーカーという立ち位置だったらしいからある程度モテるのもおかしくないという設定のようだけど。今のエロコメ路線でも十分面白いけど、もうちょっとタイムスリップ設定もいかしてほしい。続きにも期待。

千の魔剣と盾の乙女6 (一迅社文庫)千の魔剣と盾の乙女6 (一迅社文庫)
川口 士
一迅社 2012-03-17

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魔王を封じた魔剣クラウソラスにも匹敵するとされる、伝説の魔剣ガラドボルグ。
それを手に入れるため大陸へと向かったバルトゥータスは魔剣を守護する精霊と出逢い、
ロックの師となる以前、エリシアの師であるニーウと出逢ったときのことを想起していた。
一方でロックたちは、新たな槍を手にしてすっかり元気になったナギの何気ないひと言から、
エリシアそしてフィルがロックとパーティーを結成するにいたったかつての出来事を思い返す。

大人気の魔剣ファンタジー、早くも第6巻が登場!

 短編集。というか分量的には中編二本、短編一本といった感じ。師匠であるバルトゥータスとニーウの出会い、ロックとフィルの出会い、エリシアとの出会い編。最初に収録されているバルトゥータスとニーウの出会いのエピソードが一番面白かった。若かりし頃のニーウさん可愛い。

 ニーウってエリシアのバージョン違いなイメージだったけど、こうして比べてみるとけっこう違いますな。エリシアはパーティを組んでそれなりになる今でもロックに対してツンなところがあるのに対し、ニーウは最初からわりとバルトゥータスにデレデレだし。しかしこの初々しい娘さんがこのあと十年以上も報われない恋心を抱いたまま放置プレイにされるのかと思うとなんとも切ない。

 一方、バルトゥータスは若い頃から鬼のように強かったのね。銀の首環つきを一人で余裕で倒せるぐらいって。そりゃこの師匠コンビに比べたら、ロックたちがパーティを組み始めたときは息が合わなかったのもしかたないわな。

アンダーランド・ドッグス (電撃文庫)アンダーランド・ドッグス (電撃文庫)
中田 明 ひと和
アスキーメディアワークス 2012-03-10

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 私、カイです。相棒のファイとわっる〜い犯罪者を捕まえる賞金首ハンターをやっとります! 今この街はおっきな宗教の新教祖就任問題でゴタゴタ中なんだけど、さらに極悪人てんこ盛りの囚人護送車から凶悪犯が7人も逃げだしちゃって大騒ぎらしい。血が騒ぐぜー!
 ――日本解体後、犯罪者と異国人で溢れる関東州スピアシティ。その地下街に消えた7人を追うノンストップの5日間。
 多額の懸賞金を目当てに立ち上がったハンターの少女たち、囚人に逃げられてクビ寸前の女治安官、脱獄囚に紛れた先代教祖の隠し子を捜す宗教団体幹部。互いの思惑が交差する、切れ味鋭い痛快ブラックユーモア群像劇!!
『バベル』が面白かったので今回も楽しみにしていたのだけど、期待に反していまいちだった。何故だろうと考えてみるとキャラクターの個性が弱く、あまり魅力が感じられなかったからかな。七人の賞金首なんてどいつもこいつもクセのある性格で活躍してくれるのかと思っていたら使い捨てもいいところで、大した見せ場もなくほいほい捕まるやつがほとんどだし。

 群像劇だけどいちおう今回の中で一番主人公っぽい立場のファイとカイにしても、治安の悪い都市で女の子二人組の賞金稼ぎとしてやっていけるなんてどんなわけがあるのかと思えば、カイの身体能力がチートレベルなのと(チートレベルである理由は特になし)ファイの足技がすごい(足技がすごいのにも特に理由はなし。しいて言えば足が長いってことぐらい?)というだけ、深い考えなど何もなし、場当たり的に行動するだけ。そんなだからドラマ性もほとんどないし。

『バベル』ではもうちょっと各登場人物の思惑がからみ合ったりだとか、かと思えば予想外の出来事で場の混乱がさらに深まったりといった群像劇ならではの面白さがあったと思うのだけど、今回はそのへんが薄れてしまった感じ。

キャッツ・愛 3 (ゼノンコミックス)キャッツ・愛 3 (ゼノンコミックス)
北条 司 阿左維 シン
徳間書店 2012-03-19

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 あとがきによると今回収録されている回のほとんどが雑誌掲載段階では力を出し切れずお粗末な仕上がりになってしまったので、コミックス化に際し作画修正したそうだけど、作画面のみならずストーリーもお粗末な気が。今まではまあまあ楽しめていたのに、今回は粗が目立つ印象で楽しめなかった。

山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)
岡本 健太郎
講談社 2011-12-22

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 あまり身近ではない猟師の生活がどんなものか感じられて興味深かった。猟で生計を立てているわけではなく休みの日に猟に出かけているといった形のようだけど、そんなあたりもより共感しやすかったな。

中国嫁日記 (二)中国嫁日記 (二)
井上 純一
エンターブレイン 2012-03-10

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 月さんのお父さんの体力すげー。えらく健康的な生活をしてらっしゃるのね。後半に収録されているエピソードはどう見てものろけです本当に(略) まあ末永くお幸せにということで。 

妄想少年観測少女 3 (電撃コミックス)妄想少年観測少女 3 (電撃コミックス)
大月 悠祐子
アスキー・メディアワークス 2012-02-27

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 今回の中では小泉翔平・華宮玲編がお気に入り。冷たいまなざしを向けられて喜ぶって(笑) もっとも冷たいまなざし以外でもOKってあたり、やはり普通の恋愛感情の延長線上なのかなって感じだが。第15話では恋愛観測少女が出てきたわけだけど、ということは次は恋愛妄想少年の出番か?

万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)
松岡 圭祐
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-10-23

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町工場が作った洋服を、世界的に名の知れたショップに流通させられると豪語する女が現れた。雨森華蓮・26歳。海外の警察も目を光らせる彼女のもうひとつの顔、それは“万能贋作者”だった。彼女が手掛ける最新にして最大の贋作、MNC74とは何か。鎌倉の豪邸に招かれた凛田莉子を待っていたのは、不可思議にして目的不明な鑑定依頼の数々だった。莉子にとって最大のライバル現る。書き下ろし「Qシリーズ」第6弾!
 ライバル登場ということで期待してみたものの、たしかに優れた知性を駆使した敵役として魅力的ではあったものの、不満が二つ。ひとつはあらすじの万能贋作者などという肩書きに反してそれほど贋作者的な動きはなかったこと。どちらかというと詐欺師だよなぁ。そりゃ何でもかんでも贋作を作ることができるなんて漫画の世界だけですといわれればそれまでだし、莉子だって博識と鋭い観察力でたびたび活躍するものの、それは「鑑定」というより「推察」といった感じで、作中ではあまり本業の鑑定士的な働きは見せないから、ある意味、実に対照的だけど(笑)

(以下ネタバレ)