小説☆☆☆☆☆☆

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青の数学2: ユークリッド・エクスプローラー (新潮文庫nex)青の数学2: ユークリッド・エクスプローラー (新潮文庫nex)
王城 夕紀
新潮社 2016-10-28

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 この流れからしてこの作品はこれで完結か。寂しいなあ。もっと読んでいたかった。とはいえ、きれいにまとまっているし、これ以上続けても蛇足になってしまいそうだけど。前巻に引き続き「数学とは何か」と向きあい続ける姿が熱くて、前巻で残された課題もきれいに消化して、今回もとても面白かった。数学ものというには少々表現が詩的過ぎたり、べつにこの内容なら数学じゃなくても話はなりたちそうな気もするけど、そんなこと関係なくこの作品を読めて良かったと満足できる作品だった。

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)
加納 新太 田中 将賀
KADOKAWA/角川書店 2016-07-30

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東京に暮らす男子高校生・瀧は、夢を見ることをきっかけに田舎町の女子高生・三葉と入れ替わるようになる。慣れない女子の身体、未知の田舎暮らしに戸惑いつつ、徐々に馴染んでいく瀧。身体の持ち主である三葉のことをもっと知りたいと瀧が思い始めたころ、普段と違う三葉を疑問に思った周りの人たちも彼女のことを考え出して――。新海誠監督長編アニメーション『君の名は。』の世界を掘り下げる、スニーカー文庫だけの特別編。
 面白かった。瀧視点の話はいかにも入れ替わりものらしい面白味が味わえて良かった。本編ではわりとさらっと流されていたからなあ。テッシーの話はこういう思いを抱えていたから本編終盤のあの行動につながったのねと納得。四葉の話は小学生の妹という立場から見えてくる三葉の姿や宮水の家系のあれこれが魅力的。三葉の父の話も本編の裏にこんな凝った設定があったのかと驚いた。今回は三葉を取り巻く人たち(瀧は取り巻くというより三葉の対だけど)の視点から描かれた話だったけど、もう一冊、瀧を取り巻く人の視点から描かれた話も読んでみたい。

白夜行 (集英社文庫)白夜行 (集英社文庫)
東野 圭吾
集英社 2002-05-25

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1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。息詰まる精緻な構成と叙事詩的スケールで描く傑作ミステリー長編!
 800ページ以上あって大変だったけど、読んでみてなるほどたしかに評価が高いだけはあると納得。各事件の裏に暗躍する二人の影があることはわりと早い段階からすぐにわかることで、だとしたら最後はどうオチをつけてくるのかと思ったけど

(以下ネタバレ)

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ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (9) (電撃文庫)ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (9) (電撃文庫)
宇野朴人 竜徹
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2016-04-09

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 表紙のキャラ無双巻だった。ちょっとホラーな雰囲気すら感じるレベル。一方、マシューはすっかり歴戦の強者らしい判断力を身につけていて、その成長ぶりが実に感慨深い。あれだけの経験を積み重ねて、さらに二年が経過しているわけだからなあ。

(以下ネタバレ)

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ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (7) (電撃文庫)ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (7) (電撃文庫)
宇野朴人 竜徹
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2015-03-10

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 今までのマシュー当番巻やトルウェイ当番巻に続いて、ついにやってきたヤトリ当番巻…………なんだけど、これは…………

(以下ネタバレ)

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有頂天家族 二代目の帰朝有頂天家族 二代目の帰朝
森見 登美彦
幻冬舎 2015-02-26

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 満足。面白おかしい文章で語られているけど、出会いがあって、別れがあって、恋があって、憎しみもあって、この作品を読んでいるとなんというか人生を感じる。狸の話なんだけど。しかし三部作といううわさ通り今回ははっきりと次の第三部の予告がされていて、とても楽しみなのだけど出るはいつのことになるのやらと遠い目になってしまうな。巻末の初出表記を見たときも、古いものは2007年12月号で新しいものでも2009年4月号となっていてギョッとしたわ。それでも期待。

(以下ネタバレ)

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無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 6 (MFブックス)無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 6 (MFブックス)
理不尽な孫の手 シロタカ
KADOKAWA/メディアファクトリー 2015-02-24

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 いろいろなものが詰まった巻だった。ここまでで第一部完結って感じなのかね。どうもWEB版では一気に時間が先にまでとぶようだし。次は完全書き下ろしだそうで楽しみ。

(以下ネタバレ)

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ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース 【上】 (キョート殺伐都市 # 7)ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース 【上】 (キョート殺伐都市 # 7)
ブラッドレー・ボンド フィリップ・N・モーゼズ 本兌 有
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-10-14

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 第二部終盤最終決戦開始編。終盤ということでこれまでどこか影の薄い印象だったロードの秘密が明かされ始めて話にすごく引き込まれた。「序:エンタングルメント」のあの場面では「えええええっ!?!?!?!」とぶったまげて、「破:ライジング・タイド#1」で明かされたアレには「おおおおおっ!!!!!」と驚いた。正直今までザイバツの支配システムの基礎となるキョジツテンカンホー発生装置みたいなもので、ロード本人はたいしたことない人物なんじゃないかと思ってたよ。一気にラスボスらしくなったけど、こんなのどうすりゃいいんだよという絶望感も。しかしまだまだ状況を大きく動かす要素はありそうで、ここからどうなるのか楽しみ。

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵
KADOKAWA/富士見書房 2014-11-20

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 第二部も三巻目ということで一気に展開がハデになったなあ。あいかわらずこの作品はトップクラスの実力者のみならず他の登場人物たちにも見せ場があっていいバランス。そして何よりも今回の展開。作者があとがきで語る通り二巻分を間に挟んだだけだけど、苦しい雌伏の時期を乗り越えてついにこの時を迎えたかと思うとじーんと胸が熱くなる。今回も大満足の内容だった。

(以下ネタバレ)

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ニンジャスレイヤー 聖なるヌンチャク ( )ニンジャスレイヤー 聖なるヌンチャク ( )
ブラッドレー・ボンド フィリップ・N・モーゼズ 本兌 有
KADOKAWA/エンターブレイン 2013-12-28

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 収録作すべて読みごたえがあってお気に入りが絞れねえ。それぐらい満足。ダークニンジャ誕生の秘密、過去のニンジャ大戦、ナラクの秘密、ダークドメイン、サラマンダーといった強敵。どれも素晴らしい。「システム・オブ・ハバツ・ストラグル」は収録作の中でスケールの小さなエピソードだけど、これはこれで渋みがあっていい。「アウェイクニング・イン・ジ・アビス」は古い冒険もののダンジョン攻略みたいですな。

ハケンアニメ!ハケンアニメ!
辻村 深月 CLAMP
マガジンハウス 2014-08-22

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伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサー有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と人気プロデューサー行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。
ネットで話題のアニメーター、舞台探訪で観光の活性化を期待する公務員……。誰かの熱意が、各人の思惑が、次から次へと謎を呼び、新たな事件を起こす!
あぁ、だから物語はやめられない!
anan連載小説、待望の書籍化。
 アニメのお仕事ものということとCLAMP絵のカバー表紙に釣られて読んでみた。釣られて大正解。すごく面白かった。お仕事ものとしてはチラホラとうんちくが出てくるけど、それほど深く仕事内容を描写しているわけではなく、それよりも「がんばって働く人」の姿を描いた作品といった感じ。だからといってアニメ業界ものであることをおろそかにしているわけではなく、全編にわたってアニメのお仕事に関する内容が貫かれていて良かった。アニメのお仕事ものというとひたすら登場人物の置かれた状況が厳しくつらい内容になるか、あるいは逆にきれいに取り繕った夢見がちな内容になるのではないかと思っていたけど、ろくでもないことやきついことも多々ありつつもストレスをため過ぎず最後は心地良く読み終えられる作品だった。

勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)
七沢またり
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-07-31

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 大団円。グロやエグい描写や外道な登場人物が多い作品だったけど最後にはきれいにまとまって心地良く読み終えられた作品だった。こうしてふりかえってみると主要登場人物四人のキャラをしっかり立て、あとの展開への伏線をはってと、話の流れの構成もしっかりしていてお見事。しいていうなら四人のうちルルリレのキャラだけは魔術師嫌いの学者というだけでちょっと弱いかな。このへんはもうちょっと補強があっても良かったかも。まあそれぐらいは些細なことで全体的には非常に満足。

(以下ネタバレ)

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