小説☆☆

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ジャンキージャンクガンズ~鉄想機譚~ (カドカワBOOKS)ジャンキージャンクガンズ~鉄想機譚~ (カドカワBOOKS)
天酒之瓢 谷 裕司
KADOKAWA 2017-02-10

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 悪漢を倒せば財布を抜く! 移動手段に困ればゴロツキのロボを奪う! 破天荒なまでに金に汚い少女魔術師にしてロボ遣い―その名はアレクサンドラ・ウィットフォード。
 賞金稼ぎのヴィンセントは超巨大ヒュドラ狩りの相棒を探していたのが運の尽き。腕は確かだが型破り過ぎる彼女に振り回されまくる! けれど、荒稼ぎだけが目的ではないようで……。
「私の全財産をかけて、お前を殺す」
 最強最凶女魔術師の非常識な冒険がはじまる!
 いまいち。途中から飛ばし読み。『ナイツ&マジック』の作者の新作ということで期待したけど、キャラの掘り下げが浅くて魅力が感じられなかった。主人公のアレクサンドラからして「両親の仇を追っている」「金に汚い」という設定が記号的にくっついているだけといった印象だし。キャラよりも操るロボットの方がそれぞれ固有のギミックがあって個性が感じられた。ただ、そのロボット要素にしても設計・開発から関わる『ナイツ&マジック』に対し、こちらはただ戦わせるだけでもの足りなかった。

その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)
井上 真偽
講談社 2015-09-10

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かつて、カルト宗教団体が首を斬り落とす集団自殺を行った。
その十数年後、唯一の生き残りの少女は事件の謎を解くために、
青髪の探偵・上笠丞と相棒のフーリンのもとを訪れる。
彼女の中に眠る、不可思議な記憶。
それは、ともに暮らした少年が首を斬り落とされながらも、
少女の命を守るため、彼女を抱きかかえ運んだ、というものだった。
首なし聖人の伝説を彷彿とさせる、その奇蹟の正体とは……!?
探偵は、奇蹟がこの世に存在することを証明するため、
すべてのトリックが不成立であることを立証する!!
 いまいち。奇蹟を証明するためにどんなトンデモな可能性の仮説も不成立であることを立証するという作品だけど、その仮説があまりにバカバカしく思えて読んでいてどんどん興味が薄れてしまった。仮説を披露している当人もトンデモ理論だと自覚しているし、それが許されるルールの勝負といわれればその通りだけど、物語としては読んでいて面白く感じられないのは問題かと。しかもその仮説披露のパートが長いので読んでいてだれるし。こんな面倒くさい条件の頭脳勝負描写を成立させる作者の技量はすごいと思うけどね。

女王のポーカー (新潮文庫)女王のポーカー (新潮文庫)
維羽 裕介
新潮社 2016-11-28

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浦原甚助が1週間前に出会った転校生・江頭妙子は、ポーカー素人のはずだった。しかし今目の前で微笑む彼女は、強豪サークルを一人で潰し部室を奪い、おまけに浦原を完膚なきまでに叩きのめしたポーカーの女王である。女王は言う。「一緒に王を倒そう」。敵は無敵のドリームチーム、対する女王の兵隊は不登校、劣等生、犯罪者、そして学校一の嫌われ者・浦原。頭脳スポーツ青春小説開幕! 『スクールポーカーウォーズ1』改題。
 ポーカーものということで論理と心理的駆け引きの勝負が楽しめるかと読んでみたけどいまいち。第一にカタカナの専門用語が多くて何を言っているのかわかりづらい。なんとなく大ざっぱなイメージはつかめるけど、もうちょっとわかりやすくしてくれよという気が。第二に実際に勝負している場面の描写は少なくて省略されがちだったのががっかり。おかげで江頭がどうすごいのかもよくわからないし、語り手の主人公がどの程度の実力なのかもよくわからん。これでどう盛り上がれと。本番は次ってことなんだろうけど、これじゃあ続けて次も読みたいとは思えなかった。

ゴブリンの王国 王の生誕 Iゴブリンの王国 王の生誕 I
春野 隠者 羽山 晃平
宝島社 2016-12-10

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耐えがたい飢餓感を感じた男が目覚めると、自分の姿が醜い緑色のゴブリンになっていることに気付いた。男は戸惑いながらも突然放り出された弱肉強食の世界で、群れを率いる上位のゴブリンを死に物狂いで殺害する。そして男に起こったのは、身体の変化だった。ゴブリンは戦いの中で成長し、進化していく。男はゴブリンたちを率い、集落を守ることになった。迫り来るオークや灰色狼、そして人間。これは、一匹のゴブリンが王国を築き、戦禍を生き抜いていく壮大な戦記の序章である。
 いまいち。好みに合わなかった。良くも悪くもなろう作品らしからぬ硬質な文章で、良く言えば骨太で重厚な印象になっているのだけど、悪くいえば大仰過ぎて気軽にさくさく読めない。で、個人的には気軽にさくさく読める方を望んでいたのであまり良くない印象だった。それに文章の主語がだれなのかわからなくなる場面がたびたびあって、そういう意味でも読みにくく素直に頭に入ってこない文章だった。話の大筋の方も魔物に転生して強敵を倒して進化してというなろうテンプレで目新しさが感じられなかった。

インサート・コイン(ズ) (光文社文庫)インサート・コイン(ズ) (光文社文庫)
詠坂 雄二
光文社 2016-10-12

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ゲーム誌ライターの柵馬は、新たな記事を書くために、日夜奔走する。動くキノコを求めて奥多摩へ。共にゲームに明け暮れた初恋の人が抱えていた秘密。尊敬する先輩ライターが残したメッセージの意味は? 憧憬は現実に直面し、諦観に押し潰されそうな日々に、俺たちはどんな希望を抱けるのか? 往年の名作ゲームを題材に描く、シニカルでほろ苦い五編の青春ミステリー。
 昔の名作ゲームを題材にした日常の謎系ミステリなんだけどいまいち。ゲームに関するうんちくや考察は面白かったのだけど、ミステリとしては洞察力とロジックによる推理というより単なる知識量によるクイズ的な正解当てか明確な答えのない当て推量でしかないパターンが多くてもの足りないし、謎と題材のゲームの重ね合わせもそれほど上手くいっていない印象。またミステリ以外の主人公のライター業を中心にしたドラマ部分もあまりぴんとこなかった。

夜明けの街で (角川文庫)夜明けの街で (角川文庫)
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-07-24

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不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる――。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。彼女は真犯人なのか? 渡部の心は揺れ動く。まもなく事件は時効を迎えようとしていた……。
 いまいち。不倫恋愛ものとしては主人公の男の方は不倫にハマるバカな男のテンプレ像でしかなくて魅力が感じられないし、不倫相手の女の方も過去の事情を抜きにしても露骨に面倒そうな女でやはりこちらも魅力が感じられず、何故こんな女に惹かれるのかわからなかった。ミステリとしてもたいした謎ではなく、主要登場人物が少ないこともあって事件の真相もある程度までは容易に想像がついてしまった。

(以下ネタバレ)

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スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫)スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫)
三秋縋
アスキー・メディアワークス 2013-09-25

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 二周目の人生は、十歳のクリスマスから始まった。全てをやり直す機会を与えられた僕だったけど、いくら考えても、やり直したいことなんて、何一つなかった。僕の望みは、「一周目の人生を、そっくりそのまま再現すること」だったんだ。しかし、どんなに正確を期したつもりでも、物事は徐々にずれていく。幸せ過ぎた一周目のツケを払わされるかのように、僕は急速に落ちぶれていく。――そして十八歳の春、僕は「代役」と出会う。変わり果てた二周目の僕の代わりに、一周目の僕を忠実に再現している「代役」と。
 ウェブで話題の新人作家、ついにデビュー。
 いまいち。主人公の一人称による語り口調が好みに合わなかった。気取った口調で語られているように感じて読んでいていらいらした。またストーリーの方も終盤のあれがこの作品の言いたいことなのかもしれないけど納得いかず、最後まで自分には向いていない作品だった。残念。

すべて真夜中の恋人たち (講談社文庫)すべて真夜中の恋人たち (講談社文庫)
川上 未映子
講談社 2014-10-15

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「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであった――。究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。渾身の長編小説。
 読み始めたときは静かで落ち着いた雰囲気が好印象だったのだけど、あまりにローテンションな主人公の内面描写にどんどん読む気が失せていっていまいちだった。作品の良し悪しがどうのこうのというよりも、少なくとも今の自分の好みには合わない作品という感じ。たぶんもっと心の在り様が違う時に読めば、すごく胸に響いていいなあと感じることもあるのだろうな。

マツリカ・マハリタ (角川文庫)マツリカ・マハリタ (角川文庫)
相沢 沙呼
KADOKAWA/角川書店 2016-08-25

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 前作を読んだのがだいぶ前のことなのでおぼえていなかったのだけど、この主人公ってこんなネガティブなタイプだったっけ。うじうじしてて鬱陶しいものの、でもこんなふうに上手くやれなくて必要以上に思い詰めることだってあるよね……と納得しながら読み進めていたけど、やたらといじけた内面のわりには美少女たちと出会って、フラグを立てて、でも本命以外のサブヒロインは滑り台送りにして、そのことに本人は全然気づいていないという鈍感モテモテヤローっぷりに、やっぱこの主人公には共感できねえわ、爆発すればいいのにと思い直した。

かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)
友麻碧 Laruha
KADOKAWA/富士見書房 2015-04-12

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 あやかしの棲まう“隠世”にある老舗宿「天神屋」。
 亡き祖父譲りの「あやかしを見る力」を持つ女子大生・葵は、得意の料理で野良あやかしを餌付けていた最中、突然「天神屋」の大旦那である鬼神に攫われてしまう。
 大旦那曰く、祖父が残した借金のかたとして、葵は大旦那に嫁入りしなくてはならないのだという。嫌がる葵は起死回生の策として、「天神屋」で働いて借金を返済すると宣言してしまうのだが……。
 その手にあるのは、料理の腕と負けん気だけ。あやかしお宿を舞台にした、葵の細腕繁盛記!
 なんというか、お料理版『夏目友人帳』みたいな印象の作品だった。しかしいまいち。第一に料理で活躍し始めるのが遅い。キャラ紹介や世界観の説明が終わって立ち位置が定まった次以降の方が料理ものとしては素直に楽しみやすそう。第二に恋愛面の設定が好みに合わない。何をどう言おうと結局のところこれって拉致して借金を理由に強引に迫っているだけだよなあと思えて受けつけなかった。

一華後宮料理帖 (角川ビーンズ文庫)一華後宮料理帖 (角川ビーンズ文庫)
三川 みり 凪 かすみ
KADOKAWA/角川書店 2016-06-30

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『おいしい』――その一言が私の居場所になる。故国で神に捧げる食事を作っていた理美は、大帝国崑国へ貢ぎ物として後宮入りすることに。その際、大切な故郷の味を奪われそうになった所を食学博士の朱西に助けられる。彼の優しさに触れた理美は再会を胸に秘め、嫉妬渦巻く後宮内を持ち前の明るさと料理の腕前で切り抜けていく。しかし突然、皇帝不敬罪で捕らえられてしまって? 「食」を愛する皇女の中華後宮ファンタジー!!
 いまいち。中華お料理ものということで読んでみたけど、思ったよりも料理する場面が出てこなくて残念。むしろ美形キャラに囲まれた乙女ゲー的逆ハー展開がメインだった印象で期待はずれだった。また作中の身分制度の描写があやふやだったり、口調が軽すぎるように感じられたのもマイナス。そりゃ異世界なんだから現実とは身分制度の扱いが違っていてもおかしくないし、そもそも娯楽作品なんだから読み口を軽くするのもわかるけど、もうちょっと堅い方が個人的には好みだわ。

図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)
高田 大介
講談社 2016-04-15

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 なんとか一巻読み終えたが文字がびっしりで、ややこしい内容だったりひたすら地味だったりで、読むのがたいへんだった。今後面白くなりそうな要素も見当たらないではないけど、正直現時点ではそこまで引き込まれるものを感じないな。