小説☆☆☆

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勇者のクズ1 (カドカワBOOKS)勇者のクズ1 (カドカワBOOKS)
ロケット商会 草河 遊也
KADOKAWA 2016-12-24

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「勇者なんて、最低のクズがやる商売だ」
 改造手術を受けたヤクザが魔王となり、それを狩る職業が勇者として合法化した現代。金に困り勇者志願の女子高生3人の家庭教師となったチンピラ勇者ヤシロは、魔王の事務所へのカチコミ、勇者養成学校への不法侵入、死んだ勇者の遺品漁りなど落ちこぼれの少女たちを『指導』するうち、身体強化薬《E3》を巡る陰謀に巻き込まれ――!? 第1回カクヨムWeb小説コンテスト現代アクション部門大賞作!
 こんなタイトルだけど現代異能バトル師弟もの。異能もあるけどわりと接近戦も重要で、そのへんの駆け引きや剣を使った接近戦の描写は読みごたえがあって良かった。しかし中盤ぐらいになると少々だれた。また押しかけ弟子の三人娘に魅力が感じられなくてつらかった。途中からこれはこれでいいかもと印象が持ち直したけど、でもそうなると今度はよくある教え子の少女たちから好意を向けられる師匠役の主人公という図式になってしまってそれはそれでどうなんだという気も。

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
宮澤 伊織 shirakaba
早川書房 2017-02-23

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仁科鳥子と出逢ったのは〈裏側〉で“あれ”を目にして死にかけていたときだった――その日を境にくたびれた女子大生・紙越空魚の人生は一変する。「くねくね」や「八尺様」など、実話怪談として語られる危険な存在が出現する、この現実と隣合わせで謎だらけの裏世界。研究とお金稼ぎ、そして大切な人を捜すため、鳥子と空魚は非日常へと足を踏み入れる――気鋭のエンタメSF作家が贈る、女子ふたり怪異探検サバイバル!
 元ネタのネット怪談を知っていれいばもうちょっと違った印象になったのかもしれないけど全然知らなかったので、わけのわからない状況でわけのわからんことになる物語という印象だった。本来そういう作風は苦手なんだけど、最後までそれなりについていけたのは主に主役二人のやりとりが楽しめたからかな。しかし主役二人の軽いやりとりとは裏腹に相当ヤバそうな状況で気軽に楽しみやすいとは言いがたい感じ。あとこういう怪談的作風で銃器で危機を乗り越えるというのはめずらしい気が。作者の趣味なんだろうか。

おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱 (講談社タイガ)おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱 (講談社タイガ)
オキシ タケヒコ
講談社 2017-02-21

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「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが……。ツナとぼく、夢と現、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンがせかいを変容させる――。
 微妙。ホラーでSFでボーイ・ミーツ・ガールな作品と聞いたので読んでみたけど7~8割がホラーな印象で、たしかにSFやボーイ・ミーツ・ガール要素もないわけではないものの圧倒的にホラー成分が占める割合が高くて、ホラーが好みではない自分にはかなり後の方になるまで楽しめなかった。終盤になってようやくSF色が強くなり、最後はボーイ・ミーツ・ガールとしてきれいにまとまっていたので印象は持ち直したけど、逆に前半~中盤のホラー展開が気に入ったという読者だと後半の展開は好みに合わない人もいるのではないかと。

長崎・オランダ坂の洋館カフェ シュガーロードと秘密の本 (宝島社文庫)長崎・オランダ坂の洋館カフェ シュガーロードと秘密の本 (宝島社文庫)
江本 マシメサ
宝島社 2017-04-06

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長崎の女子大学に入学した東京出身の乙女は、オランダ坂の外れに一軒の洋館カフェを見つけ、バイトをすることに。クラシカルで雰囲気たっぷりのカフェのメニューは、一日一品のデザートセットのみ。不機嫌顔のイケメンオーナーは、本業不明でやる気ゼロ。その上、雨降る夜にしか開店しないという謎システム。乙女は怪しすぎるバイトをやめようかと思うが、提供される極上スイーツに攻略され、徐々にカフェと長崎の歴史に夢中になって……。
 グルメうんちくはさすがに豊富だったけど基本的に洋館カフェが舞台の中心なので長崎紹介ものとしては思ったほどではなかった。主人公が内向的でうじうじしたタイプではないかと心配だったけど、意外と神経図太くてさっぱりした性格だったのは好印象。ベタな少女漫画みたいな恋愛描写はちょっと好みじゃなかったけどそのへんは好みの問題でこれはこれでありかと。総じて普通。深い満足感はないけど軽い読み物としては悪くなかったというところ。

デスマーチからはじまる異世界狂想曲10 (カドカワBOOKS)デスマーチからはじまる異世界狂想曲10 (カドカワBOOKS)
愛七 ひろ shri
KADOKAWA 2017-04-10

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 迷宮都市編前編といった感じ。次へのつなぎのおもむきが強く、終盤が小物のたくらみを打破するだけでいまいち盛り上がらなかった。

最強喰いのダークヒーロー 3 (GA文庫)最強喰いのダークヒーロー 3 (GA文庫)
望 公太 へいろー
SBクリエイティブ 2017-03-14

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 表紙とあらすじからして今回は檸檬子メイン回かと思ったけどそうでもなかったな。話の流れからして檸檬子の掘り下げはむしろ次回以降が本番になりそうな感じ。今回はバトルが少なめでもの足りなかった。次はバトルばっかりになる予定だそうだけど、それはそれでだれてしまうのではという心配が。あと3巻目ということで新鮮味が薄れてきたからか、地の文のカッコつけたような言い回しが気になるようになってきた。

ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌 (電撃文庫)ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌 (電撃文庫)
峰守 ひろかず 三上 延
KADOKAWA 2017-03-10

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 鎌倉のとある高校に、豊富な蔵書を持ちながら、利用者が少なく廃止寸前の旧図書室があった。図書部に在籍する、読書すると作品世界に没頭しちゃう小動物系な卯城野こぐち。彼女はその体質から、落ち着いて読書できるのが旧図書室だけだった。そんな旧図書室とこぐちを助けるため、秘密の趣味は朗読配信と中二病な小説執筆の前河響平が立ち上がる。生徒会長に掛け合うと、旧図書室維持のため、生徒同士で書評バトルを行う「ビブリアファイト」に挑むことになり――。
 お勧めの本をプレゼンするビブリアファイトでは、実在の名作を多数紹介。原作小説の栞子さんも登場する、本好き少女と恋する少年を描く、青春の1ページ。
 微妙。大筋では悪くなかったのだけど、主要登場人物の一人である生徒会長のやっていることが、作中では軽く流されているけど弱みにつけこんでの脅迫で気分が悪くなった。また本の紹介はたしかに読んでみたくなったけど、エピソード全体を使って紹介している印象で、対戦相手のプレゼンや場合によっては主人公のプレゼン内容も省略されている場面があったのが残念。特に印象に残った本の紹介は『若草物語』。『若草物語』って日常系百合ものだったのか(笑) あと作中では題名が出てこなかったけどこぐちさんが薦めたというバッドエンドものが気になる。

縫い上げ! 脱がして? 着せかえる!! 彼女が高校デビューに失敗して引きこもりと化したので、俺が青春をコーディネートすることに。 (電撃文庫)縫い上げ! 脱がして? 着せかえる!! 彼女が高校デビューに失敗して引きこもりと化したので、俺が青春をコーディネートすることに。 (電撃文庫)
うわみくるま かれい
KADOKAWA 2017-03-10

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 だからまず服を脱げ! 何、意味がわからない? じゃあ順を追って説明しよう!
 知ってのとおり俺、小野友永はかわいい女の子にかわいい服をあつらえるのが生きがいの紳士だ。今までは妹のみちるを着せ替えさせて遊んでたけど、あろうことか先日の高校進学を機に「お兄ちゃんの服は着ない」宣言されてしまった!!
 そこに現れたのが、キメッキメすぎるファッションで高校デビューに失敗した凛堂鳴、お前だ! これはもう、鳴の青春を俺が面倒みてやれというお告げに違いない。
 微妙。最初は軽快なやりとりが面白い作品という印象だったのだけど、読み進めていくうちにそれほど引き込まれなくなっていった。何故だろう。ヒロインというか話の中核を担う鳴がアホの子&チョロ過ぎてそれほど魅力を感じなかったからかな。決して嫌いなキャラではないのだけど、物語の中心になるには力不足というか。

キラプリおじさんと幼女先輩 (電撃文庫)キラプリおじさんと幼女先輩 (電撃文庫)
岩沢 藍 Mika Pikazo
KADOKAWA 2017-03-10

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 女児向けアイドルアーケードゲーム「キラプリ」に情熱を注ぐ、高校生・黒崎翔吾。親子連れに白い目を向けられながらも、彼が努力の末に勝ち取った地元トップランカーの座は、突如現れた小学生・新島千鶴に奪われてしまう。
「俺の庭を荒らしやがって」
「なにか文句ある?」
 田舎のスーパーのゲームコーナーに設置された、一台の「キラプリ」筐体のプレイ権を賭けて対立する翔吾と千鶴。そんな二人に最大の試練が。今度のイベントは「おともだち」が鍵を握る……!?
 クリスマス限定アイテムを巡って巻き起こる俺と幼女先輩の激レアラブコメ!
 第23回電撃小説大賞《銀賞》受賞作!!
 微妙。格闘やシューティングなどのゲームを題材にした作品は読んだことあるけど、女児向けアイドルゲームが題材というのは目新しくて今まで知らなかったけどこんな感じなのかとわかって面白かった。またあまり一般的な高校生男子が夢中になるものではないとされる趣味だからこそ、そういう周囲に理解されないものに熱中することの苦悩が描かれ、是非を問う内容になっているのも良かった。しかしそれがテーマというほど深く掘り下げられていなかったのが残念。またゲームプレイのマナーの悪さなどちょこちょこひっかかる部分が出てきて素直に楽しみ切れなかった。

ドミノ (角川文庫)ドミノ (角川文庫)
恩田 陸
KADOKAWA/角川書店 2004-01-01

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 微妙。こういう多数の見ず知らずの登場人物たちの行動が絡まりあって混沌とした状況を引き起こすタイプの話を読むのが初めてなら楽しめたのかもしれないけど、何作か他にも同じような作品を知っているので、これといった特徴のない凡作ぐらいの印象でしかなかった。大事件なのにコメディタッチで気軽に楽しめたのは良かった。

終奏のリフレイン (電撃文庫)終奏のリフレイン (電撃文庫)
物草 純平 藤 ちょこ
KADOKAWA 2017-03-10

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「重力子」を操る特殊なオルゴール技術と、その粋である「歌唱人形」が一般化し、ついに「電気離れ」を果たした世界。“機械しか愛せない”壊れた少年技師・タスクがある日、出会ったのは――。
「わたしは、ガラテア・シスターズNo.7/リフレイン。今このときより、貴方の『花嫁』です」
 歌唱人形技術、その始まりとなったオーパーツそのものだと主張する、美しき歌唱人形リフレイン。彼女を巡って事態は動き出す。追う者、追われる者、そして、恋をする者――。
“機械しか愛せない”少年と“人間に近づきすぎた”少女型人形。ヒトでなしの人間と、モノでなしの人形の織りなす恋が、世界を変えてゆく――!?
 世界の歯車が音色を奏でる、旋律のギアハート・ファンタジー登場!
 微妙。何度も打ち切りにあったからかやたらと主人公のまわりに女キャラを配置したり、萌え的な描写が目立つようになって、その露骨な読者サービスが逆にしらける。正直この作者の作品の中では第一作のロロが一番魅力的だったと思うのだけどな。ストーリー展開の方も『ミス・ファーブル』の劣化版、とまでは言わないまでも同等以下な印象で、個人的には『ミス・ファーブル』は好きだけどあの作品だって4巻までで続きは出てないぐらいなのだから、だとすれば今回も厳しいのではという気が。ちなみにこの作品の続きか『ミス・ファーブル』の5巻、どちらが読みたいといわれれば後者の方が読みたいです。

京都寺町三条のホームズ (双葉文庫)京都寺町三条のホームズ (双葉文庫)
望月 麻衣
双葉社 2015-04-16

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 微妙。ミステリ要素が弱いのは予想通りとして、主要キャラの造形や人間関係がベタな少女マンガみたいなのが好みに合わなかった。文章がさくさくと読みやすかったのは良かった。