小説☆☆☆

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梟の城 (新潮文庫)梟の城 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社 1965-05-04

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 微妙。忍者として冷徹な仕事人の生き様を描いた作品なのかと思ったら、女に惑わされたり、気まぐれで機会を逃したり、やたらと人間臭くて、読む前に想像していたのとはだいぶ方向性が違っていた。結末もてっきり同郷の伊賀者同士の優れた術者の対決になるのかと思っていたらまさかこういう幕引きになるとは。あと言葉づかいが古くてなじみづらい部分が多かった。そんなふうに不満点がありつつも読んでいるあいだはけっこう楽しめたのだけど、振り返って客観的に見てみるとやはり微妙かなという印象に。

魔王の秘書 1 (アース・スターコミックス)魔王の秘書 1 (アース・スターコミックス)
鴨鍋 かもつ
アース・スター エンターテイメント 2017-04-12

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 微妙。魔物にさらわれた人間の秘書の方が魔王や魔物よりもえげつない作成を提案して魔物たちを戸惑わせるというアイデアは面白いけどそれだけで、あとは大同小異の同じようなことのくり返しで話の進展が見られず読んでいてもの足りなく感じた。

宮本武蔵 03 水の巻宮本武蔵 03 水の巻
吉川 英治
2013-10-22

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 ここまで読み進めてみたけど、やはりあまりぴんとこないなあ。『バガボンド』との違い探しが楽しめるぐらいで、チャンバラものとしては地味だし、武蔵の求道的精神が見所というにはまだ武蔵がそういった心境に至っていないし。あと古い言葉づかいが読み続けるにはつらい。同じ作者の『三国志』はもうちょっと楽しめたのに。

デンデラ (新潮文庫)デンデラ (新潮文庫)
佐藤 友哉
新潮社 2011-04-26

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斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。そこはデンデラ。『村』に棄てられた五十人以上の女により、三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった。やがて老婆たちは、猛り狂った巨大な雌羆との対決を迫られる――。生と死が絡み合い、螺旋を描く。あなたが未だ見たことのないアナザーワールド。
 老婆たちが羆と戦う作品ということでてっきり大真面目に馬鹿な展開を描くシュールなアクションコメディ的作風なのかと思ったら、当たり前のように暮らしは貧しくて厳しいわ、人間関係はドロドロしてていがみ合い対立するわで想像していたのとはだいぶ違う作風だった。また主人公のカユが、文句をたれ、キレイごとを口にするわりには、代案を示さず周囲に流されるだけといった感じでいまいち好感が持ちづらかった。しかしそんなだからこそ、様々な考え方があって、生死の迫力があって、読みごたえがあった。最終的な満足度は並。自分の好みの作風ではないが力作ではあったと思うといったところ。

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)
牧野圭祐 かれい
小学館 2016-12-25

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 微妙。宇宙を目指す訓練生の青春ものとしては訓練の描写が淡々としているし、ボーイ・ミーツ・ガールものとしては特に大きな衝突もなく少しずつ距離を縮めていつの間にか互いが互いの大切な存在になっているという流れで、これはこれで悪くないもののいまいち盛り上がりに欠ける印象だった。あと吸血鬼というファンタジー要素がいまいちいかされていない気が。ヒロインが吸血鬼だからこそ作中のような状況が成り立つというのはわかるけど、ちょっと変わった体質の人間ぐらいの扱いでしかないのがもの足りなかった。

その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)
ピエール ルメートル 橘 明美
文藝春秋 2014-09-02

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 微妙。そんなに評判になるほどたいそうな作品かな? というのが率直な印象。評判がいいので期待し過ぎたというよくあるパターンかね。できれば裏のあらすじすら読まず、表紙を見て、冒頭の数行を読んで気に入ったので読んでみたというのが一番幸せにこの作品を楽しめる形なのだろうな。翻訳は普段海外作家の作品を読まない自分でも読みやすく感じられて良かった。

ネット小説家になろうクロニクル 1 立志編 (星海社FICTIONS)ネット小説家になろうクロニクル 1 立志編 (星海社FICTIONS)
津田 彷徨 フライ
講談社 2016-09-16

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 試合中に大怪我を負い、失意の底にあったサッカー少年・黒木昴はネット小説投稿サイト〈Become the Novelist〉――通称〈ベコノバ〉と出会い、その世界にのめり込んでいく……。やがて数多の投稿作をむさぼり読んだ昴の目には、ふたたび火が灯っていた――僕は、僕の理想の小説を作り上げ、プロの小説家になる!!
 友人であり、編集者役を務める良き理解者・夏目優弥と、隠れて漫画家を目指す美少女・音原由那も仲間に加わり、未来への照準は定まった!
 創作を志す仲間とともに小説ランキングを駆け上がり、商業デビューを目指せ――!

 読めばネット小説の世界がわかる!
 小説が書きたくなる!!
 微妙。「~ね」「~さ」という語尾が多い登場人物たちの口調が気取ったものに感じられて好みに合わなかった。それとサッカー一筋でろくに小説を読んだことなかった主人公が小説を書こうと決意して書き始めたら、多少アドバイスをもらったにせよ、当たり前のように書くことができて完結までもっていけるというのはどうなんだという気が。もっと作品作りで四苦八苦してほしかった。まあこの作品は「ネット小説投稿サイト攻略」が主題であって「小説の書き方」は主題でないということなのだろうけど。

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)君の膵臓をたべたい (双葉文庫)
住野 よる
双葉社 2017-04-27

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ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!
 漫画版は微妙な印象で原作はどうなのかと読んでみたけど、やはりあまりぴんとこなかった。何が問題なのかと考えてみると『主人公が特に何をするわけでもないのに魅力的な女の子から積極的に関わってきてくれる棚ボタ的恋愛描写か』と前半から中盤ぐらいまで醒めた視点で読み進めてしまったからかな。本来この前半の描写で主人公たちに引き込むべきところなのにそんなだから終盤の展開もあまり響かなかった。まあ最後まで読めばなぜ桜良が主人公に関心を持ったのか理屈の上では納得できるし、今の自分とは相性が合わない作品だったということなんだろう。こんなこともある。

4040686357今日から俺はロリのヒモ! (MF文庫J)
暁雪 へんりいだ
KADOKAWA/メディアファクトリー 2016-08-25

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なんとなく漫画家を目指している俺・天堂ハルはある日、人生これでもかってくらい勝ち組になった。なんてったって、投資で自ら稼ぐ超金持ちの美少女小学生・二条藤花が俺の漫画の大ファンで、しかもパトロンになってくれるって言うんだ! 藤花の家に住まわせてもらい、衣食住は半永久的に心配する必要がなくなった。それに作品作りの資料として、漫画もBDもフィギュアもコスプレ衣装もなんでも買い放題だし、ソシャゲも課金し放題! 資料を集めたからといって漫画が描けるとは限らないけど、これだけ理想的な環境を与えられたんだ、きっといつか良い漫画が描けるに違いない。…うん、たぶん描ける、と思うよ…? あまくて楽しい理想のヒモ生活がスタートだ!
 微妙。タイトルからこういう作風なのだとわかっていたつもりだったけどやはり一般的な道徳観からは逃れきれず、ロリの金でガチャを引いたりと自堕落な生活を送る主人公にドン引きしてしまった。百歩譲ってロリのヒモであるのはいいとしても(全然よくないけど)あれだけ尽くしてくれるファンのために漫画を描こうとしないのはどうなんだと好感が持てなかった。終盤の展開がなかったら最後まで読み心地は悪いままだっただろうな。続きはまた気が向けば。

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました (GAノベル)スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました (GAノベル)
森田 季節 紅緒
SBクリエイティブ 2017-01-13

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 とにかくひたすらイージーモードといった印象の作品。チートものが多いなろうでもここまでイージーモードなのはめずらしい気が。しかし半端にカッコつけてシリアスぶった展開をされるよりも、ここまで徹底してゆるい作風の方がかえって受け入れやすくて良かった。反面、あまりにゆるい展開なのでワクワクドキドキ感も薄く、物語にそれほど引き込まれなかった。あと後半になると結局高レベルをいいことにバトルしたりと、力を濫用するようになったのもマイナス印象。

この恋と、その未来。 ―二年目 春夏― (ファミ通文庫)この恋と、その未来。 ―二年目 春夏― (ファミ通文庫)
森橋 ビンゴ Nardack
KADOKAWA/エンターブレイン 2015-10-30

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 あと二冊あるとは思えないほど大きく話が動いてびっくり。あと一冊で終わってもおかしくなさそうな流れに思えるのだけど、二年目の秋冬は何があるのだろう。

この恋と、その未来。 -一年目 冬- (ファミ通文庫)この恋と、その未来。 -一年目 冬- (ファミ通文庫)
森橋 ビンゴ Nardack
KADOKAWA/エンターブレイン 2015-05-30

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 一年目の終わりということで、この作品は基本的にそれほど大きな事件は起こらないけど、それでも時の移り変わりを感じさせる巻だった。この流れを受けて二年目はどうなるか楽しみ。あとがきはこのシリーズがどうなったかわかっている今の時点で読むとなんだか複雑な気分になるな。もし三巻で完結させなければならかったらどういう展開になっていたのだろう。