小説☆☆☆

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虹果て村の秘密 (講談社文庫)虹果て村の秘密 (講談社文庫)
有栖川有栖
講談社 2013-08-09

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 微妙。事件のなぞも、真相も、犯人の動機も、舞台設定もはっきり言って地味。読んでいてわくわくどきどきしなかった。文庫版あとがきによると作者としては<斬新なミステリ>ではなく密室殺人や犯人探しに興味を絞った<古典的な本格ミステリ>が好きなのでこういうのを書いたそうだけど、それにしたってもうちょっと派手な展開にできなかったのだろうか。もともとは子ども向けのジュブナイル・ミステリだったそうだから控えめにし過ぎたのかね。全体的に優等生的なんだけどおとなしくまとまり過ぎていてもの足りない感じ。

マジックユーザー  TRPGで育てた魔法使いは異世界でも最強だった。マジックユーザー TRPGで育てた魔法使いは異世界でも最強だった。
三河 宗平 Ryota-H
幻冬舎コミックス 2017-03-24

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 微妙。使う呪文は前もってチャージしておかなければならない、チャージした呪文は使用すると消えてしまってまたチャージしなければならない、どんな呪文も使うには10秒かかる、チートキャラだけどあくまで魔術師キャラなので肉体的には貧弱、という制限があるのでもっとじっくり考えて機転をきかせて困難を乗り越える作品かと思っていたら、ぽんぽん無雑作に呪文使いまくりの魔法無双もので期待したのと違っていた。またあとがきによると強大な力を持っているけど普通のおっさんが悪戦苦闘するというのが売りのようだけど、残念ながら自分にはよくあるテンプレ展開、テンプレ主人公像としか感じられなかった。

法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
川瀬七緒
講談社 2014-08-12

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 あらすじからしててっきり虫に関する知識によってずばずばと事件を解決に導いていくのかと思ったら全然そんなことなく少しずつしか進展がなくてじれったいし(調査なんてそんなものだと言われればその通りだろうけど、娯楽作品なんだからもっとはっきりとした見せ場がほしかった)、昆虫博士の女性学者の出番も思ったよりも少なく半分はただの刑事の事件捜査ものだった。ただ、その刑事パートが普通に面白かった。下手すりゃ昆虫学者パートよりももっと刑事パートを増やしてくれというぐらい。なので全体的には意外と楽しめたのだけど、でもやはり期待してたのとはちょっと方向性が違うしなあ……と微妙な印象。

ソウナンですか?(1) (ヤングマガジンコミックス)ソウナンですか?(1) (ヤングマガジンコミックス)
岡本健太郎 さがら梨々
講談社 2017-08-04

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 美少女四人遭難サバイバルもの。サバイバルうんちく満載なのはけっこうだけど、やはり現実的には生き残れる気がしないな。

異世界修学旅行 (ガガガ文庫)異世界修学旅行 (ガガガ文庫)
岡本タクヤ しらび
小学館 2015-10-25

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 王女プリシラとの軽~いノリのやりとりは面白かったけど、中盤ぐらいまではのんびりだらだらやっているだけでもの足りなかった。旅に出てゴブリン騒動をなんとかするあたりから普通に楽しめた。ようするに話が動き始めるのが遅い。総合的な満足度は並。

楊家将〈上〉 (PHP文庫)楊家将〈上〉 (PHP文庫)
北方 謙三
PHP研究所 2006-07-04

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 微妙。攻めた、攻められた、調練した、の繰り返しで人間ドラマ部分が弱い気が。そのへんは下巻に期待かね。息子が七人もいるということでおぼえにくそうだと思ったら、二郎、三郎、四郎……とやたらとわかりやすい書き方をしてくれていたのは助かった。

梟の城 (新潮文庫)梟の城 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社 1965-05-04

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 微妙。忍者として冷徹な仕事人の生き様を描いた作品なのかと思ったら、女に惑わされたり、気まぐれで機会を逃したり、やたらと人間臭くて、読む前に想像していたのとはだいぶ方向性が違っていた。結末もてっきり同郷の伊賀者同士の優れた術者の対決になるのかと思っていたらまさかこういう幕引きになるとは。あと言葉づかいが古くてなじみづらい部分が多かった。そんなふうに不満点がありつつも読んでいるあいだはけっこう楽しめたのだけど、振り返って客観的に見てみるとやはり微妙かなという印象に。

魔王の秘書 1 (アース・スターコミックス)魔王の秘書 1 (アース・スターコミックス)
鴨鍋 かもつ
アース・スター エンターテイメント 2017-04-12

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 微妙。魔物にさらわれた人間の秘書の方が魔王や魔物よりもえげつない作成を提案して魔物たちを戸惑わせるというアイデアは面白いけどそれだけで、あとは大同小異の同じようなことのくり返しで話の進展が見られず読んでいてもの足りなく感じた。

宮本武蔵 03 水の巻宮本武蔵 03 水の巻
吉川 英治
2013-10-22

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 ここまで読み進めてみたけど、やはりあまりぴんとこないなあ。『バガボンド』との違い探しが楽しめるぐらいで、チャンバラものとしては地味だし、武蔵の求道的精神が見所というにはまだ武蔵がそういった心境に至っていないし。あと古い言葉づかいが読み続けるにはつらい。同じ作者の『三国志』はもうちょっと楽しめたのに。

デンデラ (新潮文庫)デンデラ (新潮文庫)
佐藤 友哉
新潮社 2011-04-26

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斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。そこはデンデラ。『村』に棄てられた五十人以上の女により、三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった。やがて老婆たちは、猛り狂った巨大な雌羆との対決を迫られる――。生と死が絡み合い、螺旋を描く。あなたが未だ見たことのないアナザーワールド。
 老婆たちが羆と戦う作品ということでてっきり大真面目に馬鹿な展開を描くシュールなアクションコメディ的作風なのかと思ったら、当たり前のように暮らしは貧しくて厳しいわ、人間関係はドロドロしてていがみ合い対立するわで想像していたのとはだいぶ違う作風だった。また主人公のカユが、文句をたれ、キレイごとを口にするわりには、代案を示さず周囲に流されるだけといった感じでいまいち好感が持ちづらかった。しかしそんなだからこそ、様々な考え方があって、生死の迫力があって、読みごたえがあった。最終的な満足度は並。自分の好みの作風ではないが力作ではあったと思うといったところ。

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)
牧野圭祐 かれい
小学館 2016-12-25

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 微妙。宇宙を目指す訓練生の青春ものとしては訓練の描写が淡々としているし、ボーイ・ミーツ・ガールものとしては特に大きな衝突もなく少しずつ距離を縮めていつの間にか互いが互いの大切な存在になっているという流れで、これはこれで悪くないもののいまいち盛り上がりに欠ける印象だった。あと吸血鬼というファンタジー要素がいまいちいかされていない気が。ヒロインが吸血鬼だからこそ作中のような状況が成り立つというのはわかるけど、ちょっと変わった体質の人間ぐらいの扱いでしかないのがもの足りなかった。

その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)
ピエール ルメートル 橘 明美
文藝春秋 2014-09-02

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 微妙。そんなに評判になるほどたいそうな作品かな? というのが率直な印象。評判がいいので期待し過ぎたというよくあるパターンかね。できれば裏のあらすじすら読まず、表紙を見て、冒頭の数行を読んで気に入ったので読んでみたというのが一番幸せにこの作品を楽しめる形なのだろうな。翻訳は普段海外作家の作品を読まない自分でも読みやすく感じられて良かった。