個人的な注目作品を紹介したり、たまに感想を書いたり

無法の弁護人3 もう一人の悪魔 (Novel 0)無法の弁護人3 もう一人の悪魔 (Novel 0)
師走 トオル toi8
KADOKAWA 2017-02-15

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 今回で大きな一つの区切りらしいけど、次からそんなに今までとは大きく変わった内容になるのかな? 今までだって本多は阿武隈にあれこれ文句をつけつつもコンビを組んできたわけだし、たいして変わらない気がするんだが。それに今回の裁判は阿武隈の悪魔の策略による勝利というより半分は検察側の自滅みたいなものでいまいち終盤の盛り上がりが弱かった気が。井上検事の人生も今回の事件をきっかけに大きな転換期を迎えるようだけど、今後どう変わっていくのか気になる。

剣と炎のディアスフェルドII (電撃文庫)剣と炎のディアスフェルドII (電撃文庫)
佐藤 ケイ PALOW
KADOKAWA 2017-02-10

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 今回も面白かった。さすがだわ。前回はイアンマッドの王となるレオームとアルキランに渡ったルスタット二人の主人公を半分ずつ描いていたのに対し、今回は一冊まるまるディアスフェルド統一を目指すレオームの話。だからか、今回は戦記もの的な趣が前回以上に強かったな。少しずつ周辺国を傘下に収め、中部の大勢力、南部の大勢力と戦っていくあたりは『三国志』みたいだった。多くの国、人名が出てきて多少混乱しそうにもなったが、その分さまざまな魅力を持った人物が出てきてとても読みごたえがあった。次はまたルスタット編になるようでそちらも楽しみ。

間くんは選べない(1) (アクションコミックス(月刊アクション))間くんは選べない(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
板倉 梓
双葉社 2017-02-10

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 二股、というか複数の女の子に好かれる主人公ってのはラブコメの王道だけど、ここまでストレートに二股を主題にしている作品はめずらしい気が。しかしえらく展開が早いな。どっちにも隠して上手くつきあい続けましたなんて流れを長々とやってもだれるし、ここからが本番ということなのかね。

りゅうおうのおしごと! 5 (GA文庫)りゅうおうのおしごと! 5 (GA文庫)
白鳥 士郎 しらび
SBクリエイティブ 2017-02-14

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 微妙だった。物語として王道の流れというのはわかるけど、さすがにベタ過ぎではないかと。それに感情論に寄り過ぎているように感じられるのも好みに合わなかった。あと姉弟子の態度が急に柔らかくなった印象で違和感が。こんなわかりやすくデレている子だったっけ? もっとツンドラした子だったような気がするのだけど。正直本編よりも本編終了後の巻末のおまけの方が「ええええええっ!?!?!?」というサプライズがあって良かった。

神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)
瀬那和章
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2016-06-25

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 念願かなって町の小さな調律事務所に就職が決まった幹太は、業界内で「エスピー調律師」と揶揄される時子の助手として働くことに。シンプルな黒スーツに鋭い目つき、無愛想な態度――時子の醸し出すエスピーのような雰囲気に最初は尻込んでいた幹太だが、彼女の天才的な手腕と真摯な仕事ぶりに尊敬の念を抱き始める。
 依頼人が望む「音」を作るために奮闘し、ときにピアノと音に隠された謎を解き明かしてゆく時子たち。調律が終わり、ピアノに神さまがおりた瞬間、様々な依頼人の心に温かい奇跡が訪れる――。
 そつなくまとまっていてそこそこ楽しめるのだけど、あとに残るものが少なくてすぐに印象が薄れてしまいそうな感じ。調律師のお仕事ものというにはそれなりに薀蓄も音楽ネタも散りばめられているけど掘り下げが深くなくて、新人の主人公が毎日の仕事の中でどういうことに直面してどのように成長しているのかがあまり見えてこなかった。また主人公たちが抱えるドラマもこの一冊できれいにまとまり過ぎていて広がりが感じられないのが残念。なんだか不満ばかりみたいだけど総合的に見れば十分いい作品だと思う。それだけに惜しいというか。

メガロポリス・ノックダウン 1<メガロポリス・ノックダウン> (MFC)メガロポリス・ノックダウン 1<メガロポリス・ノックダウン> (MFC)
田澤 類
KADOKAWA / メディアファクトリー 2017-01-23

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 面白かった。ほとんどトーンを使わないので絵にかなりクセがあるし、内容的にこういうのは受けつけないという人がいるのもわかるけど、個人的には楽しめた。犯罪ゲームってやったことなくて今まであまり興味がなかったけど、作中の描写を見ているとなるほどこういう楽しみ方があるのかと今まで知らなかった世界が見えてきて面白い。主人公の少女が無駄に頭が良くて行動力があるのも素敵。後半になると登場人物が増えてきてまだまだ話が広がりそうで今後も楽しみ。

蜜蜂と遠雷蜜蜂と遠雷
恩田 陸
幻冬舎 2016-09-23

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3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」というジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ・アナトール19歳。彼らをはじめとした数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
 最初はすごくいいと思えたのだけど、ずっと同じような調子で続くし、登場人物の掘り下げなども足りないように感じられたし、特に大きなトラブルもなく進んでしまうので喜怒哀楽がそれほど揺さぶられないなど、読み進めていくうちに欠点も見えてきて、最終的な印象としては良かったけど手放しではほめられないといった感じ。でも、なんだかんだで好きよこの作品。悪意も悲劇もなくおだやかできれいすぎる内容だとは思うけど、おかげで上下二段組み500ページ以上というボリュームに関わらず終始心地良く読み進められたし。

その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)
井上 真偽
講談社 2015-09-10

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かつて、カルト宗教団体が首を斬り落とす集団自殺を行った。
その十数年後、唯一の生き残りの少女は事件の謎を解くために、
青髪の探偵・上笠丞と相棒のフーリンのもとを訪れる。
彼女の中に眠る、不可思議な記憶。
それは、ともに暮らした少年が首を斬り落とされながらも、
少女の命を守るため、彼女を抱きかかえ運んだ、というものだった。
首なし聖人の伝説を彷彿とさせる、その奇蹟の正体とは……!?
探偵は、奇蹟がこの世に存在することを証明するため、
すべてのトリックが不成立であることを立証する!!
 いまいち。奇蹟を証明するためにどんなトンデモな可能性の仮説も不成立であることを立証するという作品だけど、その仮説があまりにバカバカしく思えて読んでいてどんどん興味が薄れてしまった。仮説を披露している当人もトンデモ理論だと自覚しているし、それが許されるルールの勝負といわれればその通りだけど、物語としては読んでいて面白く感じられないのは問題かと。しかもその仮説披露のパートが長いので読んでいてだれるし。こんな面倒くさい条件の頭脳勝負描写を成立させる作者の技量はすごいと思うけどね。

ろんぐらいだぁす!: 6.5 (REXコミックス)ろんぐらいだぁす!: 6.5 (REXコミックス)
三宅 大志
一迅社 2016-05-27

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 0巻と同じような内容かと思ったら文章メインのツーリングガイドや1ページイラストが大半を占めていて、漫画形式の話も2、3ページで終わるような短いものがほとんどだったのが残念。やはりもっとまんがという形で楽しみたかった。最後のホイール交換の話はいかにもあるあるネタらしくて良かった。

将棋めし 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)将棋めし 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
松本 渚
KADOKAWA 2017-01-23

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 将棋×お食事ものという題材から想像したほど相性は悪くなかったけど、やはり将棋ものとしてもお食事ものとしても中途半端で微妙な印象だった。もっとも作中に出てくるエピソードは実際に棋士の食事であったエピソードらしいので、棋士の動向にくわしい人の方がむしろ楽しめる作品なのかも。個人的にはそのへんぜんぜん知らないからあまりピンとこなかったけど。